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2000 年度 実績報告書

冠動脈バイバス術後のリハビリテーションによるインスリン抵抗性改善効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12832049
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

牧田 茂  埼玉医科大学, 医学部, 講師 (40316708)

研究分担者 間嶋 満  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (70165702)
キーワード冠動脈バイパス術後 / インスリン抵抗性 / 運動療法 / 嫌気性代謝閾値 / リハビリテーション
研究概要

冠動脈バイパス術(CABG)後患者において、運動療法を主体とした急性期包括的心臓リハビリテーションによるインスリン抵抗性改善効果について検討した。対象は14名(平均年齢60.6±10.4才)のCABG後患者(男性:女性 11:3)である。対象は術後7日から10日(病棟内歩行可能となった時点)に心肺運動負荷試験(CPX)と75gOGTTを実施した。
CPXは自転車エルゴメーターによる毎分15ワットのランプ負荷を症侯限界性にて行い、同時に血中乳酸濃度も測定し視覚法にてLT(lactate threshold)を求めた。そしてAT(anaerobic threshold)はV-slope法にて決定した。LTは698±152ml/minで、ATは735±135ml/minとLT値の方が低い傾向にあったが有意ではなく両者の相関は良好(r=0.94,p<0.0001)であった。対象者はATレベルの有酸素トレーニングを一回15〜30分間一日2回、14.1±5.4日間実施した。トレーニング終了時には同様のCPXと75gOGTTを行いトレーニング前後について比較した。PeakV02は14.4±2.7から16.5±2.9ml/min/kgと有意に増加したが(p<0.01)、ATは10.2±1.9から10.9±1.9ml/min/kgと有意な増加は認められなかった。また、脂質代謝においては総コレステロール、中性脂肪、HDLコレステロールともに有意な改善は認められなかった。一方糖負荷試験において、120分値のインスリン濃度が65μU/ml以上のインスリン抵抗性ありと判定された者が5名男性患者において見られ、運動療法によって糖代謝の改善が認められた。今後は更に症例数を増やし、CABG後患者の回復期運動療法についてインスリン抵抗性と日常身体活動量に注目し検討する予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 牧田茂,今井優,橋本哲男,野原隆司: "包括的心臓リハビリテーションの意義-ドイツでの現況を含めて-"心臓リハビリテーション. 5巻1号. 20-25 (2000)

  • [文献書誌] 石原俊一,橋本哲男,今井優,牧田茂,野原隆司: "心臓リハビリ患者の免疫機能に及ぼす運動効果"心臓リハビリテーション. 5巻1号. 55-59 (2000)

  • [文献書誌] 牧田茂: "心臓病を有する者のスポーツリハビリテーション"日本臨床スポーツ医学会誌. 8巻2号. 156-164 (2000)

  • [文献書誌] 編著 坂本静男,著小沼富雄,勝村俊仁,牧田茂: "ケーススタディー運動療法"杏林書院. 179 (2000)

  • [文献書誌] 武者春樹,大宮一人,鈴木規之,大西祥平,牧田茂: "心疾患のスポーツリハビリテーション-基礎と応用-"NAP. 172 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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