研究課題/領域番号 |
12832053
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
大渕 修一 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (50265740)
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研究分担者 |
池田 憲昭 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (30050660)
長谷 和徳 通商産業省, 工業技術院・生命工学工業技術研究所人間環境システム部, 主任研究官
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キーワード | 転倒 / ダイナミック反応 / 表面筋電図 / 加速度 |
研究概要 |
転倒刺激に対する、身体反応の工学的モデルを作成することを目的に、本年度はトレッドミル歩行時にステップ状の外乱刺激を加え、その際のダイナミックな身体反応を同定した。 両側分離型トレッドミルPW-2(日立製作所製)を用い、1側の歩行路を500ms間停止させることにより、転到様の外乱刺激を発生させた。その際の身体反応を表面筋電図、加速度測定から分析した。健常若年成人30名、健常高鈴者30名を対象に、トレッドミル上で10分間歩行させ、30回の無作為な外乱刺激を左側下肢に与えた。 その結果、若年者では転倒刺激後約100msに、刺激側の前脛骨筋の反応が見られ、同時に同側の腓腹筋の筋活動は抑制された。一方、反対側の筋活動は様々であったが、刺激後約150msに前脛骨筋その後腓腹筋の反応が見られるものが多かった。これらを統合すると、歩行時の一側下肢への転倒刺激は、同側下肢による立ち直り反応と反対側下肢のステッピング反応を引き起こすと考えられる。高齢者でも刺激側の筋活動は若年者と同様であったが、反対側の反応は持続時間の長い同時収縮を示しており、高齢者の易転倒性は反対側のステッピング反応の低下に起因するのではないかと示唆された。 刺激後の前後方向骨盤加速度の最大値を比較すると、若年者は平均1.96Gであったが、高齢音では2.99Gと有意に大きな加速度を生じることがわかった。前記の筋反応の違いが重心位置に近い骨盤加速度を増加させ、歩行時の安定性を損なうのではないかと考えられる。 今後、これらの情報をもとに工学的モデルを作成していきたい。
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