研究課題/領域番号 |
12837006
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
星野 周弘 帝京大学, 文学部, 教授 (50297115)
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研究分担者 |
原田 豊 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 部付主任研究官 (10356206)
野田 陽子 淑徳大学, 社会学部, 教授 (30175525)
矢島 正見 中央大学, 文学部, 教授 (60146959)
米里 誠司 科学警察研究所, 犯罪予防研究室, 主任研究官 (00356213)
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キーワード | 非行 / ライフコース / 縦断的調査 / リスクファクター / 非行経歴 |
研究概要 |
本年度は、非行をして警察に補導された少年289人と一般中学生2,046人とを対比したケースコントロール型分析を実施するとともに、質問紙調査の対象となった非行少年の非行反復状況を調査し、これを質問紙調査結果のデータと結合して、各種の要因と非行反復との関連を検討した。 非行少年と一般中学生とを対比した分析の結果、1.家庭の領域では、家族との情緒的関係、父母の養育態度などの悪さが、とくに女子において非行の重要なリスクファクターに、問題行動を許容しない保護者の厳格な姿勢がプロテクティブファクターになること、2.友人関係の領域では、逸脱的な友人との相互作用が非行のリスクファクターに、学業などの遵法的活動への勧誘がプロテクティブファクターになること、3.地域の領域では、近隣の人々相互の親しいつきあいやそれにもとづく少年へのインフォーマルな統制、地域における少年の健全育成活動などが非行のプロテクティブファクターになること、4.学校の領域では、中学校入学以前の問題行動や中学校での学業不振、学校の規則や行事への関与の低さが非行のリスクファクターとなること、5.個人特性の領域では、衝動性・攻撃性・興奮追求傾向・反抗性の高さ、および自己効力感の低さが非行のリスクファクターとなることなどが明らかになった。 非行少年の非行反復状況に関する分析の結果からは、1.分析対象者の約4割(男子の41%、女子の32%)が本件以外にも非行で警察に補導されていること、2.調査対象者の約25%は、本件以前にも非行で補導された経験をもっていること、3.本件以後に再度非行で補導された者の割合もほぼ25%であるが、女子(17%)に比べて男子(27%)の再非行者率が高いこと、4.再非行と関連する要因の検討の結果、学業成績や教育アスピレーション、友人関係に関する項目が、再非行と相対的に強く関連することなどが明らかになった。
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