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2000 年度 実績報告書

海洋性メタン生成菌を利用した高塩濃度廃棄物処理とエネルギー回収

研究課題

研究課題/領域番号 12839011
研究機関広島大学

研究代表者

西尾 尚道  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (30034383)

研究分担者 中島田 豊  広島大学, 工学部, 助手 (10281164)
柿薗 俊英  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教授 (00214255)
キーワード海洋底泥 / メタン / 耐塩性 / メタン生成菌 / 酢酸 / ギ酸 / Methanosaeta / Methanocalculus
研究概要

広島湾から採取した汚泥を酢酸ナトリウム5g/lを単一炭素源とし、NaCl10〜50g/lを添加した培地で集積培養を行った。その結果、すべてのNaCl濃度において酢酸が消費されるとともにメタン生成が観察された。そこで、海水の塩濃度とほぼ等しい3%NaClで馴養したメタン生成菌群に関してさらに高塩濃度での培養を試みたところ、9%NaClにおいてもメタン生成がみられた。これらメタン生成菌群のメタン生成能に及ぼす最適pH、温度を調べたところ、pH6.3-7.0、37℃であった。次に、基質資化性を調べたところ酢酸・メタノール・ギ酸を資化した。このことから、食塩耐性を持つ酢酸、ギ酸、メタノール資化メタン生成菌群が分離されたと考えられる。そこで、酢酸資化メタン生成菌とギ酸資化メタン生成菌の同定を行った。酢酸資化メタン生成菌に関して本菌にもっとも近縁と思われるMethanosaeta concilii 16S rDNAの相同配列をプライマーに用いPCRを行ったところDNA増幅が見られた。そこで、このPCR断片をクローニングしたのち、シークエンスを行ったところMethanosaeta concilii DSM3013と90%の相同性を示した。このことからこの酢酸資化メタン生成菌がMethanosaeta属と比較的近縁種ではあるが、これまでに単離されていない全くの新種である可能性が示唆された。また、ギ酸資化メタン生成菌に関しては16S rDNA の塩基配列および耐塩性からMethanocalculus halotoleransであることが分かった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takeno,K. et al.: "Methane fermentation of coastal mud sediment by a two-stage upflow anaerobic sludge blanket (UASB) reactor system."Applied Microbiology and Biotechnology. (印刷中). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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