(1)本年度は、昨年度行なった研究会の成果をまとめた。すなわち、フィールド調査・インタビュー調査・参与観察といった方法によってケース・スタディを行なってきた研究者による研究方法論をヒヤリングし、その内容をワーキング・ペーパーにまとめた。 ・和田充夫(慶応義塾大学大学院経営管理研究科教授)『マーケティング研究における取材の技法』法政大学産業情報センター、No.117、2002年3月. ・末廣昭(東京大学社会科学研究所教授)『私のタイ企業研究と地域研究の20年』法政大学産業情報センター、No.118、2002年4月. ・フランソワーズ・ゲル(リヨン第三大学助教授)『日仏多国籍企業の戦略的提携と企業立地-ケース・スタディとしてみた経営比較-』法政大学産業情報センター、No.120、2002年5月. ・三品和広(北陸先端科学技術大学院大学助教授)「MBAとビジネス研究-『ケース』の役割-」法政大学産業情報センター、No.120、2002年9月. (2)本年度、研究会を開催し、現在、ワーキング・ペーパーの作成を行なっているのは、下記のテーマである。(年月日は研究会開催日。) ・櫻澤仁(文京学院大学教授)「ケース・スタディとしての参与観察-日本の製茶産業の事例を中心として-」2002年7月4日. ・川喜多喬(法政大学経営学部教授)「産業社会学とフィールド調査-現場の観察、インタビューとアンケート調査-」2002年10月26日. ・佐藤郁哉(一橋大学大学院商学研究科教授)「エスノグラフィーを中心とした方法論-暴走族・現代演劇から経営現象へ-」2002年12月5日. ・藤本隆宏(東京大学大学院経済学研究科教授)「知的活動に関するケース・スタディの方法-『Product Development Performance』が出来るまで-」2002年11月28日. (3)以上の研究会における知見を応用しつつ、洞口は、電機電子産業の国際化とその帰結に関する実証研究を進めた。その研究成果は、下記11に示した学術雑誌において発表した。
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