研究課題/領域番号 |
12874002
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
向井 茂 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (80115641)
|
研究分担者 |
柳井 裕道 愛知工業大学, 基礎教育系自然科学教室, 助教授 (50191143)
齊藤 政彦 神戸大学, 理学部, 教授 (80183044)
寺西 鎮男 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究所, 助教授 (20115603)
藤野 修 京都大学, 数理解析研究所, 助手 (60324711)
中山 昇 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (10189079)
|
キーワード | Verlinde公式 / 共形場理論 / Kac-Moody Lie代数 / 放物的ベクトル束 |
研究概要 |
研究実績は以下のとおり. 昨年度に引き続いて永田型の群作用(加法的な代数群の多項式環への作用)を研究した.群が2次元のときその不変式環はWess-Zumino-Wittenモデルの共形ブロック(種数は0で群はSL(2))の空間と一致することをA.Beauvilleの結果を使って示し、7月にMarseille(仏)のLUMINY数学研究所で開催された「代数曲線上のベクトル束」研究集会(VBAC)において発表した.その後、永田型の不変式環か有限生成になる必要十分条件をDynkin図形の有限性で特徴付けることに成功し、上海で開かれたICM04の代数幾何学サテライト研究集会で報告した.鍵は有理曲面上のベクトル束(または、射影平面上の放物的べクトル束)のモジュライの偏極の取り替えに伴う変化(壁越え)にある.これを契機として、群か3次元の場合に研究を進め、共形場理論の2次元への拡張との関連を探っている. また、永田型作用の一つの一般化を数理解析研究所プレプリントにまとめた.これは永田型作用では3本足Dynkin図形が部分的にしか現れない難を解消するためのもので、この方面の研究を大きく統一的に考える場合の一助になると期待される. なお、北京で開催された国際数学者会議(ICM04)の招待講演では、K3曲面上のベクトル束を概説したが、本研究はそこでの考え方を曲線や有理曲面に応用する仕組みになっている.
|