研究課題/領域番号 |
12874024
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研究種目 |
萌芽的研究
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
儀我 美一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70144110)
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研究分担者 |
古川 義純 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (20113623)
小林 亮 北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (60153657)
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キーワード | 表面エネルギー / 動的係数 / 異方性 / 非局所的 / 粘性解 / 劣微分 |
研究概要 |
結晶成長現象には、さまざまな効果の面による異方性が反映している。界面支配モデルで記述できるような単純な場合でも、そのモデルには、表面エネルギーの異方性のほか、動的係数の異方性が含まれている。研究代表者は分担者の小林亮氏とともに、成長現象のうち、動的係数の異方性を反映したものか、表面エネルギーによる異方性を反映したものかを、区別することを提言し、さまざまな例でふたつの異方性の効果のちがいを説明した。 また一方で、表面エネルギーの面の法ベクトル依存性が滑らかでなく、微分もできないような場合は、界面支配モデルは、偏微分方程式としての意味を失う。直感的には平滑化効果が強すぎて、平滑化が非局所的になってしまうことによる。幸い空間2次元の場合は研究代表者らのいままでの研究で、適切な解の概念を得られていて、解の存在、一意性また時間無限大での漸近形成、粘性解理論に基づく等高面の方法を拡張することによって示されている。しかし、空間3次元の場合は、このようなことは未だほとんど研究されていなかった。そこで研究代表者は変分原理を反映した劣微分作用素を用いて、解の概念をつくり、その解の成長速度が、従来予想されていたものに等しいことを示した。さらにカーン・ホッフマンベクトル場はいつもポテンシャルを平らな面でもつであろうとしたカーン・ホッフマン予想を否定的に解決した。空間3次元の場合の特異表面エネルギーによる運動については、その初期値問題の時間局所的可解性さえ未解決であることを考えると、これらの結果も自明ではなく、さらなる進歩に役だつはずである。
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