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2000 年度 実績報告書

超分子ポルフィリンワイヤーの構築

研究課題

研究課題/領域番号 12874076
研究機関京都大学

研究代表者

大須賀 篤弘  京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127886)

キーワードポルフィリン / 拡張ポルフィリン / 縮環ポルフィリン / 分子ワイヤー
研究概要

メゾーメゾ結合Cu(II)ポルフィリン2量体のアミニウムカチオンラジカルでに酸化することにより、二重縮環ポルフィリンを高収率で得る方法の最適化を行った。溶媒として、ヘキサフルオロベンゼンを用いることで、副反応のラジカル的な塩素化反応を抑制できることがわかり、収率78%で目的の二重縮環ポルフィリンの合成に成功した。同様な反応を対応する3量体や4量体でも、検討したが、原料の溶解性が低く、低収率におわった。
DDQとSc(OTf)_2などの組み合わせによるメゾーメゾ結合ポルフィリンの酸化反応でも同様な縮合反応を行えることを発見した。本反応はほとんど中性条件下で進行するため、副反応もなくきれいに酸化的縮環反応が進行し、亜鉛錯体でも適応可能である。得られた二重縮環ポルフィリンは、完全な平面構造で共役が広がっており、吸収スペクトルが低エネルギー側に大きくシフトすることがわかった。メゾーメゾ結合ポルフィリンアレーから縮合ポルフィリンアレーへの変換を2量体、3量体、4量体、5量体、6量体、8量体、12量体で、いずれも良好な収率で行うことに成功した。6〜12量体の完全共役ポルフィリンアレーでは、その電子遷移吸収が赤外領域にまで達しており、中性であるにもかかわらず、Born-Oppenheimer近似を破る分子であることが判明した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 津田明彦: "Completely Fused Diporphyrins and Triporphyrins"Angew.Chem.,Int.Ed.. 39・14. 2549-2552 (2000)

  • [文献書誌] 吉田直哉: "Control of Dihedral Angle of meso-meso linked Diporphyrins by Introducing Dioxymethylene Straps of Variable length"Org.Lett.. 2・19. 2963-2966 (2000)

  • [文献書誌] 中野愛子: "Three-Dimensionally Arranged Windmill and Grid Porphyrin Arrays by AgI-Promoted meso-meso Block Oligomerization"Chem.Eur.J.. 6・17. 3254-3271 (2000)

  • [文献書誌] 新森英之: "Extended molecular assembly of crown ether appended meso-meso linked diporphyrins"Tetrahedron Lett.. 41. 8527-8531 (2000)

  • [文献書誌] 吉田直哉: "First optical resolution of meso-meso linked diporphyrin"Tefrahedron Lett.. 41. 9287-9291 (2000)

  • [文献書誌] 白鳥英雄: "Coordination Control of Intramolecular Electron transfer in Dovonate-Bridged Zinc Porphyrin-Diimide Molecules"J.Org.Chem.. 65・25. 8745-8757 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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