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2001 年度 実績報告書

フラクタル構造をもつ固体表面上での光誘起化学反応の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12874086
研究機関総合研究大学院大学

研究代表者

渡邊 一也  総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 助手 (30300718)

キーワードコヒーレントフォノン / ガリウム砒素 / 超高速分光 / 表面第2高調波発生
研究概要

本研究では、フラクタル構造を有する金属上での光化学反応について、特異な反応の発見、およびその機構解明を目的とした。本年度に得られた成果は以下のとおりである。
1.GaAs表面振動ダイナミクスの解明
表面吸着分子の反応素過程を理解するためには、表面での振動励起状態のダイナミクスに関する知見が非常に重要である。本研究ではフラクタル構造を有する金属および表面吸着種の振動ダイナミクスを研究する手段として、前年度に時間分解表面第2高調波測定法を開発した。本年はこれを典型的な半導体であるGaAs表面に適用し、パルス幅約20fsの超短パルスレーザー励起によるGaAs表面フォノンの生成減衰過程を実時間観測した。表面フォノンのコヒーレント振動が観測され、振動コヒーレンスは数100fsの時間で消失した。また励起光強度を高くすることにより振動数のレッドシフトが観測された。
2.Sb蒸着GaAs表面の振動ダイナミクスの解明
Sb原子はグラファイト上等でフラクタル構造を形成することが知られている。SbをGaAs(l10)表面に数原子層蒸着した系で、上記の時間分解振動分光を試みた。時間分解第2高調波信号にSb-GaAs界面振動に帰属される振動が観測され、その波形から、振動コヒーレンスの減衰時定数は約700fsと求められた。またこの界面振動モードの信号強度は清浄表面処理温度等に依存し、界面の均質性に敏感であることがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kazuya Watanabe: "Photo-stimulated desorption of rare gas atoms adsorbed on Si(100) surfaces modified with oxygen and deuterium"Journal of Chemical Physics. 115. 4259-4267 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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