• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

分子性ゲルの創製と構造・物性・機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12874087
研究機関大阪大学

研究代表者

城田 靖彦  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90029091)

研究分担者 景山 弘  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50294038)
中野 英之  大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00222167)
キーワード分子性ゲル / 物理ゲル / 熱可逆的ゾル-ゲル転移 / 三次元ハイブリッドナノ組織体 / オリゴチオフェン / アミド基 / 分子間水素結合 / 電子吸収スペクトル
研究概要

低分子系有機化合物で形成されるゲル(これを「分子性ゲル」とよぶ)は、単一分子量の有機化合物で構成されるため、明確な熱可逆的ゾル-ゲル転移を示すことが期待され、高分子物理ゲルのモデル系として興味深い。また、分子性ゲルは、分子間相互作用に基づいて形成される網目構造中に溶媒を取り込んだ三次元ハイブリッドナノ組織体であり、分子間相互作用の設計とゲルの構造ならびに物性の解明は重要な興味ある研究課題である。
われわれはこれまでに、いくつかの系列の分子性ゲルを創出し、それらの構造、物性、機能について検討を行なってきた。本研究では、新しい系列の分子性ゲルの創出を目指して、α-位にアルキルアミド基を有する一連の新規オリゴチオフェン誘導体を設計・合成しそれらがいくつかの有機溶媒とゲルを形成することを明らかにするとともに、分子構造とゲル形成能との相関を検討し、オリゴチオフェン骨格を有する低分子ゲル創出のための分子設計指針を示した。
創出したゲルはいずれも、熱可逆的なゾル-ゲル転移を示すことを示唆走査熱量測定により明らかにした。その転移温度は、溶媒の種類や濃度によって変化した。
分子性ゲルの凝集形態、分子配列、分子間相互作用について知見を得るため、創出した分子性ゲルについて、それらのキセロゲルの電子顕微鏡観察をおこない、ゲル形成分子による繊維状三次元ネットワークが形成されていることが明らかとなった。また、赤外吸収スペクトルおよびNMRスペクトルから、ゲル形成に分子間水素結合が関与していることが示された。さらに電子吸収スペクトルの濃度変化および温度変化から、ゲル形成分子の凝集形態に関する知見を得た。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Yasuda,T.Kamiyama,Y.Shirota: "Ionic Conductivities of Low Molecular-weight Organic Gels and Their Application as Electrochromic Materials"Electrochimica Acta. 45・8-9. 1537-1541 (2000)

  • [文献書誌] P.Liu,T.Shirota,Y.Osada: "A Novel Class of Low Molecular-weight Organic Gels Based on Terthiophene"Polym.Adv.Technol.. 11・8-12. 512-517 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi