• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

根における細胞増殖と伸長成長の空間的制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12874105
研究機関東京大学

研究代表者

杉山 宗隆  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (50202130)

キーワードシロイヌナズナ / 根 / 細胞増殖 / 伸長成長 / 数理モデル
研究概要

昨年度までの研究では、モデル植物シロイヌナズナの主根を材料に、成長速度と細胞体積の空間プロフィールを測定する基本的な方法を開発し、定常的な成長下にある主根皮層細胞列に関して、成長パターンが私たちの数理モデル(器官は細胞数に比例する資本を有し、器官体積に依存する維持のための消費分を差し引いた残りを、細胞増殖と器官成長に投資する、また細胞数と器官体積の変化率はそれぞれ増殖と成長への投資量に比例する、と仮定し、これを数学的に表現した微分方程式)とよく一致することを明らかにした。これは本モデルが根の成長解析においてきわめて有効な道具となり得ることを示している。本年度は、成長速度データと細胞体積データとの位置合わせの際に生じる誤差の解消と、細胞体積データの取得方法の改善に取り組み、これらの問題について一応の解決を見ることができた。これまで私たちが行ってきた解析は細胞体積データの取得が容易な特定系統に限られていたが、こうして改良した方法を用いることで、遺伝的背景と成長プロフィールの異なるシロイヌナズナの様々な系統に対して数理モデル解析が可能となった。以上の研究の展開により、数理モデル解析により根の先端成長を個々の要素(維持コスト、細胞増殖コスト、器官成長コスト、投資バランスなど)に分解して把握した上で、それぞれの遺伝的要因を同定するための基盤が整ったと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Ohdaira: "Activity of cell-wall degradation associated with differentiation of isolated mesophyll cells of Zinnia elegans into tracheary elements"Planta. 215・2. 177-184 (2002)

  • [文献書誌] 杉山 宗隆: "器官の再生"蛋白質核酸酵素. 477・12. 1587-1592 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi