位置とサイズを制御したハニカムホールアレイを自己組織的に磁界印加陽極酸化で作製し評価することと、フォトニック結晶への応用を目的として、印加磁界の様々な条件下でGaAs基板を陽極酸化し、ハニカム孔を作製し・評価した。 Wランプの照射下、アンモニア溶液中でn型GaAs基板を、磁界を試料表面に水平に印加しながら陽極酸化することで、ハニカムホールアレイのサイズとそのゆらぎが印加磁界が0Tの時にd=190nm、σ=50nm、1.5Tの時にd=218nm、σ=23nmとなり、均一なハニカム孔を得ることに成功した。 また、磁界を試料表明に垂直に印加すると、Wランプの照射によって生じたホールのサイクロトロンの効果で、孔の底の形状がお椀型になり、孔の側面が垂直になることが分かった。さらに、垂直に磁界を印可すると、孔のまわりの壁の厚さが大きくなり、ハニカム孔の直径が小さくなることが分かった。 備品として、電磁石を購入し、ビーカー等のサイズが変わったため、陽極酸化の条件出しを行った。その結果、これまでと同程度のハニカム孔が得られるようになった。今後、穴の深さを深くし、高アスペクト化を図るために、永久磁石などの補助や冷媒の導入を行う予定である。 これらの結果は、新しい微細化高技術の創成と、高品質なフォトニック結晶を作製する際の中心的な基盤技術となるものである。
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