研究課題/領域番号 |
12875005
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
安東 孝止 鳥取大学, 工学部, 教授 (60263480)
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研究分担者 |
阿倍 友紀 鳥取大学, 工学部, 助手 (20294340)
石井 晃 鳥取大学, 工学部, 助教授 (70183001)
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キーワード | 青-紫外線APD素子 / 短波長半導体光検出素子 / ZnSe系半導体 / MBE成長 |
研究概要 |
[平成12年度研究実績報告] II-VI系ワイド・バンドギャップ半導体(ZnSe-ZnSSe)による安定な雪崩増倍型光検出素子(APD)を実現することを目的として、MBE成長による結晶品質の改善、p-n伝導制御、及びメサ加工などの素子プロセスを検討した。以下に主要な成果及び顕在化した課題を記述する: (1)マクロ・ミクロ欠陥制御(MBE成長膜):MBE成長の最適化(VI/II比、不純物添加条件など)により、マクロ欠陥濃度を10^6cm-2以下に制御し、且つミクロ欠陥(深い欠陥準位)を10^<14>cm^<-3>台までに低減した。この改良により雪崩増倍に必要な高電界(106V/cm)の印加が可能となった。 (2)APD素子作成に必要なメサ加工の条件を確立し、30Vバイアス条件で0.1nA/cm^2までに暗電流を低減(Si-APD相当)した。 (3)上記、基礎技によりn-GaAs基板上のZnSep-n接合により、室温下で光電流信号が増幅される(G=45-55:30V)ことを確認した。 このAPD動作は不安定であるが、その直接の原因はミクロ欠陥の活性化ではなく、素子側面での暗電流に起因しているころが判明した。今後、は素子の欠陥のさらなる制御とプロセスの最適化を進め、APD動作の安定性と信号利得の増大(G>60:室温)を目指す。
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