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2000 年度 実績報告書

生分解プラスチックによる生体用複合材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 12875026
研究機関神戸大学

研究代表者

日和 千秋  神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (80294198)

研究分担者 中井 善一  神戸大学, 工学部, 教授 (90155656)
キーワード生体材料 / 生分解プラスチック / ポリ乳酸 / 複合材料 / 成形温度 / 結晶化度
研究概要

本研究の目的は繊維に高張力なポリ乳酸繊維を,樹脂に可塑性の良好なポリ乳酸の樹脂を用いた,生分解性プラスチックによる複合材料を作成して従来の工業用繊維強化プラスチックに替わる新素材として開発することである.繊維はポリ乳酸のモノフィラメント(島津製作所製:ラクティ5000ベース)で直径0.5および0.8mmのものを,樹脂はポリ乳酸ペレット(島津製作所製;ラクティ9030)をシート上に成形したものを用いた.繊維を樹脂シートで挟んだ後,ガラス転移温度T_g(60℃)でホットプレス成形してプリプレグシートとした.繊維表面は未処理である.所定の成形温度で成形した後,機械加工によりダンベル型の試験片を作成した.繊維体積含有率は繊維初期断面寸法から概算したところ6〜10%であった.引張り試験はオートグラフ((株)島津製作所製;TN-20KN,容量20kN)を用いて,常温下で引張り速度1mm/minで行った.実験の結果,以下のような知見が得られた.
1)適当な成形温度では複合則の70%に相当する強度の複合材料が得られた.複合化によって繊維強度が発揮できる成形温度はガラス転移温度の少し上であり,その範囲は小さい.
2)成形温度が低いと界面強度が小さく,複合材は繊維が引き抜けてしまい強化効果がなかった.また成形温度が高いと破断ひずみが低下するとともに界面強度も小さく複合化の効果を示さなかった.
3)樹脂を熱分析したところT_gで成形したものはガラス転移温度が明瞭に観測され,結晶化ピーク及び融解ピークが小さいことから結晶化度が低いことが,またT_g+40℃の場合には結晶化ピークが観察されないのに融解ピークが大きいことから大部分が結晶化したものと思われる

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 中井善一: "CFRP積層板のモードII層間はく離疲労き裂伝ばに及ぼす荷重速度及び環境の影響"日本機械学会論文集(A編). 66巻・649号. 1695-1702 (2000)

  • [文献書誌] Chiaki HIWA: "Effect of Surface Treatment for Fibers on Stress-Strain Behavior of Plain Woven Grass Cloth Reinforced Plastics"Memoirs of the Faculty of Engineering Kobe University. No.46. 101-109 (1999)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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