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2000 年度 実績報告書

オンチップマイクロキャピラリーを用いた電気泳動単一分子カウンティング

研究課題

研究課題/領域番号 12875068
研究種目

萌芽的研究

研究機関九州大学

研究代表者

服部 励治  九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (60221503)

研究分担者 黒木 幸令  九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (40234596)
山田 良行  日本科学エンジニアリング株式会社, 部長(研究職)
キーワード電気泳動キャピラリー / オンチップ / μTAS / 感光性ガラス / ポリシラザン / DNA / ハイアスペクト比構造
研究概要

今年度我々が得た結果は以下のとおりである.
(1)感光性ガラスを基板材料にハイアスペクト比構造のマイクロキャピラリーチップを作製できた.これは,材料/構造の面から今までにない新しいもので,DNAをはじめとした化学・生化学の分野での分析に用いることのできる電気泳動キャピラリーとして用いることができる.感光性ガラスは従来の半導体素子製造プロセスを転用することで感光が可能であり、石英ガラスやSiなどで必要であったエッチング用のレジストの必要性がなく,またHFウェットエッチングで縦長のハイアスペクト比構造が実現できる材料である。これは今後、マイクロキャピラリーチップだけでなく、MEMSやμ-TASにおけるマイクロファブリケーションの材料としてとても期待できる.
(2)ポリシラザンを用いて感光性ガラス基板とカバーガラスの接着,95℃の熱処理によってシリカ膜を形成し簡単に感光性ガラスの表面平滑化・表面改質を行なった.
(3)作製されたマイクロキャピラリーチップは電流-電圧特性より放熱特性に優れており,高電圧に十分耐えられることがわかった.またフルオレセインによる電気泳動よりサンプルのloading、injectionはうまく行なえた.
(4)キャピラリー内に混入した気泡は電界を不均一にし、サンプルプラグの形状を乱すため、電気泳動において分離効率を下げる要因となる。この原因として、基板とカバーガラスとの密着性、電極からの電離反応により発生する空気などが考えられる。
(5)ハイアスペクト比構造の有用性としてキャピラリーターンでの分散の様子を示すことができなかった.これはstandardデザインのseparation部においてキャピラリーが並んでいるため.カバーガラスとの接着が悪く,電気泳動を行なえなかったためである.今後,接着の向上、デザインの見直しなどをおこない,改善しなければならない.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tsuyoshi Fujimura,Yukinori Kuroki,Reiji Hattori, et.al.: "Film Density Dependence of Polymethylmethacrylate Ablation under Synchrotron Radiation Irradiation"Japanese Journal of Applied Physics. Vol.40,No.2A. 916-918 (2000)

  • [文献書誌] T.Fujimura,S.Etoh,S.Ishikawa,A.Ikeda,R.Hattori and Y.Kuroki: "New microchip-based capillary electrophoresis device for biochemical analysis"Proceeding of International Symposium on Smart Structures and Microsystems 2000. (2000)

  • [文献書誌] T.Fujimura,S.Etoh,S.Ishikawa,A.Ikeda,R.Hattori and Y.Kuroki: "High Aspect-Ratio Microchip-Based Capillary Electrophoresis Device Using Chemically Machinable Photosensitive Glass Substrate"Proceeding of Microprocesses and Nanotechnology 2000. (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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