研究概要 |
衛星からの時刻同期信号を環境計測分野の地盤解析に応用し,3次元音圧位相測定を可能とすることにより空間基盤解析用GIS(地理情報システム)スコープを開発することを最終的な目標とする.今年度は,GPS受信機2台と音響測定装置を組み合わせた計測実験を実施し,時刻同期信号と音圧信号位相との関係を測定・記録した.さらに冬期間は新潟県妙高高原町に移動して,積雪情報と雪中音波の実時間測定実験としてRTK-GPS装置を用いた測位実験を行なった.具体的には, 1)音圧計測:計測システムの設計・開発と実時間音響計測実験を行なった.ここでは,携帯型実時間データ記録器を作成し,GPS受信機の時刻同期動作を利用した音波到達時間差を測定した. 2)位置データ補正:ビーコン受信機を含む測位データ補正装置を作製し,屋外での測位実験を行なった.さらに,将来的に計測点情報を音声案内する為の地理情報システムについて,今回の基礎的成果経過を音声位置情報案内装置上で応用しその結果を発表した. 3)雪上通信実験:測位情報通信のための装置の設計と実験を行なった.その結果、試験的にスキーヤに取り付けたRTK-GPS受信機のデータを10Hzのレートで緯度・経度・高度の実時間記録が可能であった.この結果は,今年度の生体・生理工学シンポジウムで発表予定である.
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