研究課題/領域番号 |
12876076
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
吉田 和哉 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (50252622)
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研究分担者 |
加藤 晃 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (80283935)
新名 惇彦 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (30029235)
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キーワード | インスレーター / タバコ培養細胞 / レポーターGUS遺伝子 / 遺伝子発現安定化 |
研究概要 |
タバコ培養細胞におけるArsインスレーターによる外来遺伝子の発現安定化に関して以下の検討を行った。 1.外来遺伝子発現安定化効果の定量的評価 インスレーターの無いレポーター遺伝子(p35S-GUS)を導入したBY2細胞10クローンについてGUS活性を測定したところ、6クローンが500units(pmol/min/mg protein)以下、3クローンが501-1000 unitsであった。一方、インスレーターを付加した遺伝子導入細胞では10クローンすべてが501-2,500 unitsのGUS活性を有しており、Arsインスレーターの連結による発現安定化が定量的に示された。 2.Arsインスレーターの方向性 p35S-GUSに対してArsインスレーターを逆方向に連結した融合遺伝子を構築し、BY2細胞へ導入した。その結果、独立した50クローンすべてにおいてGUS活性が検出され、植物細胞における外来遺伝子安定化能はArsインスレーターの方向に依存しないことが示された。 3.Arsインスレーターにおけるエンハンサー活性の有無 BY2細胞のプロトプラストにエレクトロポレーション法によって、p35S-GUSの一過性発現をGUS活性測定によって調べた結果、インスレーターの有無にかかわらず同等レベルのGUS活性を示したため、Arsインスレーターはエンハンサー活性を保持しないことがわかった。 4.Arsインスレーターの連結による外来遺伝子の染色体組込みに対する影響 Arsインスレーターの連結によって、レポーター遺伝子が染色体に組込まれる様式(コピー数)が変化しないことをサザン解析によって確認した。
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