研究課題/領域番号 |
12877074
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研究機関 | 大阪府立公衆衛生研究所 |
研究代表者 |
依田 知子 大阪府立公衆衛生研究所, 食品衛生部, 主任研究員 (20250318)
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研究分担者 |
大石 功 大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 病理課長 (70250280)
左近 直美 大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 研究員 (50291216)
山崎 謙治 大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 主任研究員 (60159209)
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キーワード | 小型球形ウイルス / モノクローナル抗体 / 免疫学的診断法 / キット |
研究概要 |
ノルウオークウイルス(NV)は、人に非細菌性急性胃腸炎を起すRNAウイルスで、診断にはRT-PCRを用いているが、充分な検出法ではない。私達は、免疫学的診断法の確立を目的にこのウイルスの一部を大腸菌の系で発現させてモノクローナル抗体を作製し、その解析を行った。 大腸菌で発現させたNVキャプシッド(GII,NV36株、Mexico virus type)に対してモノクローナル抗体10クローンを作製した。これらの抗体の反応性をこのキャプシッド蛋白を18の部分に区切ったフラグメントについてELISA(enzyme-linked immunosorbent assay)とWB(Western Blot)を用いて調べた。 その結果すべてのモノクローナル抗体は、シークエンシャルエピトープを認識することがわかった。また、そのエピトープの位置は、6クローンがフラグメント2、1クローンがフラグメント7(フラグメント2は、NV36株のアミノ酸残基31-70に、フラグメント7は、181-220に相当)に反応し、残り3クローンは、フラグメント13(フラグメント13は、NV36株のアミノ酸残基361-403に相当)に反応した。 このうち2つのクローンを使用したサンドイッチELISAでは、GIのリコンビナントキャプシッド(KY89type)をGIIのリコンビナントキャプシッド(NV36)に対する反応性と同等の感度で検出することができた。今後、この2つのモノクローナル抗体に加えて、広い範囲のGIIを高率に認識できる抗体を利用すれば、GI,GIIを含めたNVの免疫学的検出法も確立できるものと思われる。
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