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2001 年度 実績報告書

ケラチンおよびデスモソーム蛋白異常に伴う先天性皮膚疾患の遺伝子変異解析

研究課題

研究課題/領域番号 12877134
研究機関久留米大学

研究代表者

橋本 隆  久留米大学, 医学部, 教授 (20129597)

研究分担者 安元 慎一郎  久留米大学, 医学部, 講師 (10220162)
森 理  久留米大学, 医学部, 助教授 (10175630)
キーワードケラチン / デスモソーム / ケラチノサイト / 先天性表皮水泡症 / 魚鱗癬 / 角化症 / 遺伝子変異 / 遺伝子治療
研究概要

当施設、国内外の施設から、ケラチンならびにデスモソーム蛋白の異常に基づくと考えられる疾患の患者、計50例以上から、ゲノムDNAを採取し、遺伝子変異を統計的に解析した。まず、代表的なケラチン病である単純型先天性表皮水疱症と水疱性先天性魚鱗癬様紅皮症について、その原因遺伝子であるケラチン5/14およびケラチン1/10のホットポイントを増幅するプライマーを決定し、それを用いたPCR増幅とDNA配列決定方を確立し、各患者の遺伝子異常を確認した。また、現在、Unna-Thost型掌蹠角化症、Vorner型掌蹠角化症、先天性厚硬爪甲症・多発性脂腺嚢腫について、それぞれケラチン1、ケラチン9、ケラチン6/16/17遺伝子について、遺伝子変異を検討するシステムを構築中である。
まれな色素異常型先天性表皮水疱症の1家系について、ケラチン5の既知の遺伝子異常を検討したが、その変異は無かったため、ケラチン5の全領域を検討するシステムを構築中である。英国の皮膚病研究所のMcGrath教授と共同でepidermodysplasia/skin fragility syndrome患者に新しいプラコフィリン1遺伝子内の変異を検出した。また、新しい臨床症状を示す患者(全身に水疱と色素異常とケラチン・デスモソーム間接着異常を認める)の1家系については、ケラチン5/14の変異を検討したが、変異が無かったため、さらに、デスモソームカドヘリン分子の一種であるデスモグレイン3の遺伝子変異を検討したが、現在まで、変異は見つかっていない。今後も検討を続ける予定である。また、現在得られている線状型掌蹠角化症患者ゲノムDNAを用いて、デスモプラキンおよびデスモグレイン1遺伝子異常遺伝子異常を検討する準備段階にある。今後、さらに欧米の研究者と協力し、同様の患者を渉猟し、そのゲノムDNAについても同様に検討し、私共の結果を確認する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Pittella F, Hashimoto T et al.: "Perinuclear and cytoplasmic distribution of desmoglein in esophageal squamous cell carcinomas"Pathol Res Pract. 197(2). 85-91 (2001)

  • [文献書誌] Nagata Y, Hashimoto T et al.: "Paraneoplastic pemphigus sera react strongly with multiple epitopes on the various regions of envoplakin and periplakin, except for C-terminal homologous domain of periplakin"J Invest Dermatol. 116. 556-563 (2001)

  • [文献書誌] 森田美保子, 安元慎一郎, 橋本 隆, 中野俊二: "ケラチン1遺伝子a-helix 1A領域に点変異を認めたepidermolytic hyperkeratosiの1例"第15回角化症研究会記録集. 協和企画. 20-22 (2001)

  • [文献書誌] 橋本 隆: "角化症と水疱症の接点"第15回角化症研究会記録集. (印刷中).

  • [文献書誌] 森田美保子, 安元慎一郎, 辛島正志, 橋本 隆: "多発性脂腺嚢腫におけるkeratin 17遺伝子の解析"第15回角化症研究会記録集.

  • [文献書誌] 橋本 隆: "今日の皮膚疾患治療指診 ヘイリーヘイリー病"医学書院(印刷中).

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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