研究課題/領域番号 |
12877139
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研究種目 |
萌芽的研究
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
佐久間 肇 三重大学, 医学部・附属病院, 助教授 (60205797)
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研究分担者 |
加藤 憲幸 三重大学, 医学部・附属病院, 講師 (40214390)
竹田 寛 三重大学, 医学部, 教授 (70106988)
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キーワード | 心筋 / MRI / 拡散 / 高速MR撮影 / ラインスキャン |
研究概要 |
心臓の拡散強調MRIは急性期梗塞の早期検出や肥大型心筋症における細胞構築異常の評価に有用性が期待されているが、臨床応用する際の最大の問題点は心臓の動きが水分子拡散と比較して非常に大きいことである。このため初年度における研究では、心臓の拍動性動きの影響を最小限に抑えるMR撮像シーケンスの開発に重点をおいた。まず、心臓用超高速MR装置(CV/I1.5テスラ)で稼働する心電図同期高速ラインスキャン撮像シーケンスをBrigham and Womens病院のStephan Maierと共同開発し、拡張期中期の心筋壁運動の少ない時期に心電図同期データ収集を行えるように撮影法の最適化を行った。ボランティアを対象に心臓の高速ラインスキャン撮影を行ったところ、従来の撮影法と比較して短い撮影時間でアーチファクトの少ない心臓のT1およびT2強調画像が得られ、高速ラインスキャン法は心臓領域においても高い臨床的有用性の期待できることが示された。次に、心電図同期高速ラインスキャンの撮像シーケンスに通常の拡散傾斜磁場を追加してボランティア心筋の拡散強調画像の撮影を試みたが、ボランティアによっては拡張中期においても左室心筋のわずかな等速運動によって位相シフトが強く生じることが明らかになった。この問題を解決するために拡散強調傾斜磁場を一次等速運動補正に対応できるように変更を行った。改良された方法を用いてファントムおよびボランティア心臓の拡散強調MR撮像が可能か現在検討を行っている。
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