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2002 年度 実績報告書

ビタミンD代謝物の新しい情報伝達機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12877167
研究機関岡山大学

研究代表者

清野 佳紀  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80028620)

研究分担者 山中 良孝  岡山大学, 医学部付属病院, 助手 (60346442)
井上 勝  岡山大学, 医学部付属病院, 講師 (20253023)
田中 弘之  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (80231413)
キーワードVDRKOマウス / 骨 / 骨幹部 / 移植 / 器官培養 / runx2 / cbfa1 / 1,25dihydroxyvitamin D
研究概要

ビタミンD受容体欠損マウス(VDRKO)を用いてビタミンDの作用においてビタミンD受容体(VDR)を必要とする作用は如何なるものかを明らかにするために研究を行った。これまでにビタミンDのVDRを介さない作用はin vitroのみで証明されており、in vivoでは全く検討されていない。一方、ビタミンDは生体のカルシウム代謝に重要であるため、VDRKOに表出されるビタミンDの作用は必ずしもVDRを介していないとはいえない。そこで、野生型のマウスにVDRKOの諸臓器を移植する系、おそらく体液の異常をきたしていないと考えられる胎仔での検討、それを用いた器官培養系の3つの実験系で検討を加えた。出生直後のVDRKOは野生型と比較して有意な表現型の差を認めないとされているので、本研究では骨を中心に検討した。野生型マウスへのVDRKO骨の移植の結果、VDRKO骨は著しい骨形成の増加を認めた。また、出生直後の骨を種々の形態計測により検討した結果、VDRKO骨の骨幹部の骨皮質は明らかに野生型よりも肥厚していた。さらに1,25dihydroxyvitamin Dを添加した器官培養では野生型は骨の減少をきたしたのに対し、VDRKOでは添加した1,25dihydroxyvitamin Dに無反応で両者の骨量の差はさらに拡大した。このVDRKOマウスに見られた骨量の増加の分子メカニズムを明らかにする目的で定量的PCRによって骨代謝にかかわる種々の遺伝子の骨における発現を検討した結果、明らかな発現量の差を示したものはrunx2/cbfa1のみであり、ビタミンDの骨に対する作用は本遺伝子の発現調節を介して骨量を減少させる方向に作用する可能性が示された。さらに、runx2/cbfa1のプロモーター領域を3.4kbまでクローニングし、抑制性ビタミンD応答領域を検討したがDR3型のエレメントも含め1.5kbまでの領域に、負の調節領域は見出しえなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yamanaka Y, et al.: "PTHγP Rescues ATD C5 Cells from Apoptosis Induced by FGF Receptor 3 Mutation"the Journal of Bone and Mineral Research. (In press). (2003)

  • [文献書誌] Yamashita N, et al.: "Analysis of linear growth in survivors of childhood acute lymphoblastic leukemia"The Journal of Bone and Mineral Metabolism. (In press). (2003)

  • [文献書誌] Kanazawa H, et al.: "Efficacy of growth hormone therapy on patients with skeletal dysplasia"The Journal of Bone and Mineral Metabolism. (In press). (2003)

  • [文献書誌] Shimizu J, et al.: "A missense mutation in the nephrin gene impairs membrane targeting"The American Journal of Kidney Diseases. 40. 697-703 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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