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2001 年度 実績報告書

肺移植における抗酸化剤と活性型ビタミンD_3による拒絶回避

研究課題

研究課題/領域番号 12877203
研究機関香川医科大学

研究代表者

山内 清明  香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (00291427)

研究分担者 中村 肇  京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (70303914)
黄 政龍  香川医科大学, 医学部, 助教授 (10271511)
横見瀬 祐保  香川医科大学, 医学部, 教授 (80231728)
キーワード肺移植 / 拒絶 / チオレドキシン / 抗酸化剤 / 活性型ビタミンD_3
研究概要

細胞活性化に還元因子として作用する蛋白チオールのチオレドキシンは、NF-κBやAP-1の活性化に必要と考えている。一方我々はイヌ肺移植モデルを用いた実験から、拒絶反応と共に肺胞マクロファージにおけるチオレドキシン発現が増加することを報告した。また最近活性型ビタミンD_3がチオレドキシン発現を低下させることが判明した。以上の経過より、本研究では、活性型ビタミンD_3あるいはその誘導体でチオレドキシン発現を低下させることで拒絶が回避できるかどうかをリンパ球混合培養で検討した。
初年度の成果としては、(1)ある種の細胞に活性型ビタミンD_3を100〜300nMの濃度で3〜5日間添加培養したところ、チオレドキシン発現は有意に低下した。
(2)同じ細胞に活性型ビタミンD_3誘導体を添加して培養したところ、30nMでチオレドキシン発現を抑制した。以上から、活性型ビタミンD_3誘導体が強いチオレドキシン発現抑制能を有することが示唆された。
今年度の成果としては、(1)リンパ球混合培養の系に活性型ビタミンD_3を100〜300nMの濃度で5日間添加培養したところ、チオレドキシン発現は有意に低下した。
(2)同じ細リンパ球混合培養の系に活性型ビタミンD_3誘導体を添加して培養したところ、30nMでチオレドキシン発現を抑制した。
(3)リンパ球混合培養の系に活性型ビタミンD_3誘導体を添加して培養したところ、Alamar-blueの変色により測定したリンパ球の増殖活性化は対照よりも低値を示した。
以上の結果より、活性型ビタミンD_3誘導体およびその誘導体がリンパ球のチオレドキシン発現を低下させることで部分的寛容を誘導する可能性が示唆された。今後、動物移植実験で活性型ビタミンD_3誘導体の投与により拒絶を回避できるかどうか、移植片の拒絶に関連するIL-2やIL-12産生が抑制されるかどうか等を検討する。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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