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2000 年度 実績報告書

埋め込み可能なバイオ人工肝臓を目指したミクロ肝臓の固定化・高機能化の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12877237
研究機関北海道大学

研究代表者

佐藤 直樹  北海道大学, 医学部・附属病院, 助教授 (70205946)

研究分担者 大久保 尚  北海道大学, 医学部・附属病院, 医員
藤堂 省  北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60136463)
松下 通明  北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (20250425)
蒲池 浩文  北海道大学, 医学部・附属病院, 医員
キーワードミクロ肝臓 / 肝細胞混合スフェロイド / バイオ型人工肝臓
研究概要

独自の早期作成法で作製したラット混合スフェロイドを、安定化・高機能化してミクロ肝臓として人工肝臓に応用することを目的に基礎的研究を行い以下の成果を得た。また同時に、実際の臨床応用に向けて、ブタのミクロ肝臓作製法の検討も行った。
1. ミクロ肝臓の固定化および機能
コラーゲンゲルとアルギン酸ゲルおよび、コラーゲン・アルギン酸ゲルの混合ゲルにて安定化実験を行った。2.4%のType1コラーゲンゲルでは、スフェロイドの形態は10日間維持され、尿素合成能・アルブミン分泌能も維持された。アルギン酸ゲルは、1%、2%、3%、4%のアルギン酸ゲルについて検討した。ゲル強度の点では4%が最強であったが、培地中でゲル形態を維持するためには最低でも2%の濃度が必要な事が判明し、以降の実験では2%アルギン酸を用いた。アルギン酸ゲル中のスフェロイド形態はコラーゲンゲルに比べて良好に維持されたが、機能維持に関してはコラーゲンゲルよりも低かった。
2. 機能評価
尿素合成能・アルブミン分泌能は、固定化していない混合スフェロイドと比較してゲルの種類に関わらず固定化したミクロ肝臓は高値であることが判明した。アルギン酸とコラーゲンを比較した場合はコラーゲンの方が機能は高く維持され、コラーゲンのもつ生理活性のためと考えられた。薬物代謝能としてリドカイン負荷試験を行ったが、ゲルに吸着されることが判明し、ゲルを用いた実験系では負荷試験を行うことが困難であった。
3. ブタ肝臓を用いたミクロ肝臓作製を目指し、ブタ肝細胞混合スフェロイドの作製を環境を整えるためにブタ肝細胞分散法に関する研究を行った。灌流液の組成に関してはPBS、Hanks、Earl Bufferの3種類で比較したが、PBSが細胞の生存率を維持するのには最適であった。コラゲナーゼ濃度は、0.05%、0.075%、0.1%について検討したが、0.075%が細胞障害が少なく、かつ収量を得るためには最適な濃度であった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Okubo H.: "Maintenance of morphology and function of mixed liver cell spheroids under collagen gel environment"Journal of Artificial Organs. 4(in press). (2001)

  • [文献書誌] 大久保尚: "ミクロ肝臓(混合スフェロイド)の作製と機能〜Hybrid型人工肝臓開発に向けて〜"組織培養工学. 27(4)(in press). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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