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2000 年度 実績報告書

疼痛伝達の制御回路に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12877244
研究機関島根医科大学

研究代表者

斉藤 洋司  島根医科大学, 医学部, 教授 (50162243)

研究分担者 豊田 浩作  島根医科大学, 医学部, 助手 (30322225)
宮本 寛  島根医科大学, 医学部, 助手 (20297005)
キーワード疼痛制御 / 中脳水道周囲灰白質 / 脊髄視床路 / グルタミン酸
研究概要

雄ラット(Sprague-Dawley)を対象とした。バルビタール麻酔下に、脳定位固定器を用いて中脳水道周囲灰白質(AP;-7.8mm,L;0.6mm,bregma;-4.0mm)に22ゲージのカニューレを挿入した。ラットを2群に分け、カイニン酸を視床に投与することによって視床傷害群と視床への生食投与によるコントロール群を作成した。手術後3日以上の回復期間の後、カニューレにマイクロインフュージョンポンプを接続して3microl/minの速度で人工脳脊髄液を潅流した。6時間以上の安定期間を置いてから、組織潅流液のサンプリングを開始した。コントロールサンプルを回収した後、尾部に侵害性ピンチ刺激を20分間行い、その後も60分間にわたって10分毎にサンプル回収を行った。マイクロダイアリシス潅流液中のグルタミン酸のレベルを高速液体クロマトグラム(HPLC)を用いて測定した。
コントロール群では、尾部への侵害性ピンチ刺激直後より中脳水道周囲灰白質のグルタミン酸レベルは有意に上昇した。グルタミン酸レベルはピンチ刺激解除後すみやかにコントロール値へと戻った。一方、視床傷害群では中脳水道周囲灰白質のグルタミン酸レベルはピンチ刺激に対して有意な変化を認めなかった。
これらの実験結果により末梢の侵害刺激によって、中脳水道周囲灰白質における興奮性神経伝達物質の遊離が賦活化されること、さらにこの興奮性神経伝達物質の遊離は脊髄視床路を介する末梢からの侵害入力が重要な役割を担っていることが示唆された。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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