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2000 年度 実績報告書

新規分子シャペロンORP150の泌尿器癌治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 12877254
研究機関金沢大学

研究代表者

並木 幹夫  金沢大学, 医学部, 教授 (70155985)

研究分担者 小川 智  金沢大学, 医学部, 教授 (90283746)
越田 潔  金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (70186667)
キーワード分子シャペロン / 泌尿器癌 / VEGF / ORP150 / 前立腺癌 / 腎癌
研究概要

1)泌尿器癌組織内でのORP150およびVEGF発現の検討
前立腺癌および腎癌組織標本において、抗ORP150および抗VEGF抗体による2重染色を行ない、その抗原パターンが一致することを証明した.また、抗ORP150および抗VEGF抗体を用いた免疫沈降を行ない、両者が癌組織中で会合していることを証明した.
2)培養細胞を用いた細胞生物学的検討
前立腺癌細胞PC3を用い、ORP150のsenseおよびantlsense transformantを作製し、ORP150発現量の異なるcell lineを得た.これらORP150発現量の異なるtransformantを正常酸素下または低酸素下で培養すると、その培養上清中のVEGF抗原量はORP150の発現量に依存して増加していた.また、ORP150antlsense transformantでは、細胞内で産成されたVEGFが小胞体内に留まり、細胞外に分泌されないことを証明した.
3)実験的腫瘍モデルによる検討
PC3を用いて、ヌードマウスに実験的腫瘍を作製、この腫瘍においてORP150抗原とVEGF抗原の発現パターンが一致すること証明した.また、新生血管周囲に抗原発現が多いことが判明した.次に、ORP150発現量の異なる細胞をヌードマウスに移植し、その腫瘍形成能力・転移形成能を解析すると,ORP150の発現量が多いほど、浸潤、転移能が高いことが明らかになった.また、腫瘍組織抽出液中のVEGF抗原量を測定すると、ORP150発現量と腫瘍内VEGF抗原量は相関していた.
以上の結果からORP150が癌進展に大きな役割を果たしていることが明らかになった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Kitagawa, et al.: "Demethylating reagent 5-azacytidine inhibits telomerase activity in human prostate cancer cells through transcriptional repression of hTERT"Clinical Cancer Research. 6. 2868-2875 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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