• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

生化学的アプローチによる難聴遺伝子の同定と病態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12877273
研究機関自治医科大学

研究代表者

川上 潔  自治医科大学, 医学部, 教授 (10161283)

研究分担者 池田 啓子  自治医科大学, 医学部, 講師 (10265241)
キーワードEYA1 / BOR症候群 / 蛋白質複合体 / HeLa細胞
研究概要

EYA1遺伝子は難聴や腎形成不全を伴うBOR(Branchio-oto-renal)症候群の原因遺伝子である。Eyaタンパク質はSixタンパク質やDachタンパク質、Gタンパク質と相互作用し、遺伝子の発現制御に関与することが知られている。本研究ではEyaタンパク質を含む複合体を精製し、遺伝子の発現制御にかかわる機能解析と新規なEya相互作用タンパク質の同定を行い、新規難聴遺伝子の発見につなげることを目指している。本年度は次のような研究実績を得た。
(1)Tagを付加したEyaタンパク質を発現するHeLa細胞株を樹立できた。Eyaタンパク質は主に核に存在し、グリセリン密度勾配遠心を用いてEyaタンパク質複合体の存否を確認したところ、量的にはわずかながら単量体のEya分子よりも大きな分子量に相当するEya分子を確認できた。
(2)複合体の精製には、いくつかのイオン交換カラムクロマトグラフィーを用いた上でtagを用いたアフィニティー精製を行うことが最も有効であると考えられた。
(3)EyaとDachとの直接的な相互作用を確認するために、2ハイブリッド法で解析を行った。Eyaをレポーター遺伝子のプロモーター近傍に結合させDachを共発現させることで、レポーター遺伝子の転写活性化が観察できた。EyaとDachによる協同的な活性化にはCBPが関与することを、E1AやVP16による活性化阻害の実験と、固相化DNAを用いたCBPのリクルートメントの実験により証明した。さらに、DachはこれまでDNA結合活性が報告されていなかったが、我々が初めてDNA結合活性を見いだしたことで、Eyaとの協同的活性化機構解明への手がかりが得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ozaki, H.: "Six4, a putative myogenin gene regulator, is not essential for mouse embryonal development"Mol. Cell. Biol.. 21. 3343-3350 (2001)

  • [文献書誌] Ozaki, H.: "Impaired interactions between mouse Eya1 harboring mutations found in patients with branchio-oto-renal syndrome and Six, Dach and G proteins"J. Hum. Genet.. (in press). (2002)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi