• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

Maf遺伝子導入による転移能の変化

研究課題

研究課題/領域番号 12877283
研究種目

萌芽的研究

研究機関筑波大学

研究代表者

岩川 眞由美  筑波大学, 臨床医学系, 講師 (30231723)

研究分担者 本橋 ほづみ  筑波大学, 基礎医学系, 講師 (00282351)
キーワードMaf遺伝子 / C-1300神経芽腫 / リポフェクチン法 / liver colony法
研究概要

小Maf群は、胎生中期以降の神経系細胞で広く発現する転写因子で、特にneural crestの発達分化に関与することが示唆されている。また、MafK遺伝子導入によるマウス赤白血球(MEL)細胞の赤白血球分化を報告した。今回、神経芽腫細胞へのMafK遺伝子導入による形質転換を、細胞形態・蛋白合成能・転移能の変化を検討する事により明らかにした。すなわち、細胞分化と悪性度の相関を観察した。
神経芽腫は、その転移部位・形式により、予後が大きく左右される。すなわち、乳児神経芽腫が肝に転移し予後良好である一方、年長児は骨・リンパ節に転移し予後不良である。この興味深い年齢・転移臓器に伴う予後変化は現在、研究の中心となっている。本研究では、神経系分化転写因子を導入し、Maf転写遺伝子が関わる分化度を変化させ、その転移標的臓器である肝での転移能を検討した。
C-1300神経芽腫にリポフェクチン法用いてMaf遺伝子を導入し、A/Jマウスに静注移植、転移実験を行った。転移臓器別のアッセイ法としては、肝ではliver colony法、で検討した。liver colony法は肝表面に結節として現れる転移観察するものである。本年度は神経芽腫細胞へのMaf遺伝子導入に着手、方法としては確立したが、transfection効率は7-9%と低く繰り返し実験で平均7.6%であった。静注移植後、肝転移を定量的に得ることができた。10^5cells移植により対象群では平均186個の肝転移出現であったが、Maf遺伝子導入群では125個と転移抑制が認められた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Motohashi,H.: "Perinatal Synthetic Lethality and Hematopoietic Defects in Compound mafG :: mafK Mutant Mice."EMBO J. 19. 1335-1345 (2000)

  • [文献書誌] Hoshino,H.: "Oxidative Stress Abolishes Leptomycin B-sensitive Nuclear Export of Transcription Repressor Bach2 that Counteracts Activation of Maf Recognition Element."J.Biol.Chem.. 275. 15370-15376 (2000)

  • [文献書誌] Katsuoka,F.: "One enhancer mediates mafK transcriptional activation in both hematopoietic and cardiac cells."EMBO J.. 19. 2980-2991 (2000)

  • [文献書誌] Motohashi,H.: "Positive or negative MARE-dependent transcriptional regulation is determined by the abundance of small Maf proteins."Cell. 103. 865-875 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi