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2001 年度 実績報告書

脳磁図及びMR画像の統合システムによる舌運動関連磁界の計測と舌の可塑性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 12877289
研究機関東北大学

研究代表者

小西 通雄  東北大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (30215298)

研究分担者 中里 信和  広南病院, 脳神経外科, 医長
伊藤 秀美  東北大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (50005104)
菊地 正嘉  東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70005065)
畑中 啓作  エレクタ株式会社ニューロマグ部, 課長(研究職)
キーワード脳磁図 / MR画像 / 舌部分切除 / 可塑性 / 高次脳機能
研究概要

我々は,日本語生成にとって主要な役割を果たしている舌運動と脳機能との関係を,脳機能の可塑性をも含めて解明する基礎資料を得るため,本年度においては、左・右側縁部をそれぞれ部分切除した舌切除者を対象とした.
舌運動は,1)舌尖部を自発的に口蓋前方部に突出・挙上する場合,2)舌根部を自発的に軟口蓋部に向けて引き抜く場合、の2通りとした.そして舌運動の際に現れる、左・右の残存舌機能時の運動関連脳磁界を測定し、健常な舌を持つ成人有歯顎者との比較のもと,脳内活動の位置と脳機能の可塑性について検討した.舌運動の観測にあたっては,前年度に用いた下顎運動抑制・光ファイバー式舌運動観測装置に加えて,筋電計と組み合わせた舌運動観測装置を作製し測定した.この筋電計を用いてオトガイ舌筋の動きをトリガーとする方法は光ファイバー式による方法に比べてより純粋な舌運動の観測を可能とした.またヘルメット型脳磁計(Neuromag System)及び3D-MRIの統合システムを用いて,脳磁図によりの計側と脳の解剖的局在との関係を分析した.
その結果,特に舌尖部を自発的に引き抜く運動をする際に現れる運動関連磁界は,健常な舌を持つ成人有歯顎者と同様,両側性の等磁界分布パタンを示した.またこれらの反応のピーク時でも,左右ほぼ同じ程度の大きさで後ろ向きの反応を示した.一方,パラトグラムによる舌運動は非対称なパタンを示した.
従って,両者を比較することにより,本実験結果は舌運動制御の脳機能の可塑性を示唆していると思われる.
尚,実験の被験者に関してはその趣旨を説明し同意のもと行った.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 中原 寛子: "舌運動関連脳磁界"医用電子と生体工学. 39(特別号). 228 (2001)

  • [文献書誌] 伊藤 秀美: "脳磁図による舌部分切除患者の舌運動関連磁界の評価"補綴誌. 45(特別号). 61 (2001)

  • [文献書誌] M Konishi: "Movement-Related Magnetic Fields to Tongue's Protrusion."J Dent Res. 80(5). 733 (2001)

  • [文献書誌] 伊藤 秀美: "舌部分切除患者の舌運動関連磁界のMEGによる評価"日本生体磁気学会特別号論文集. 14(1). 140-141 (2001)

  • [文献書誌] N Nakazato: "Movement-Related Magnetic Fields to Tongue's Protrusion."NeuroImage. 14. 924-935 (2001)

  • [文献書誌] 伊藤 秀美: "硬口蓋電気刺激体性感覚誘発磁界"第31会日本臨床神経生物学会予稿集. 31. 267 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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