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2000 年度 実績報告書

カエルのオタマジャクシと成体の骨格の解析により骨粗鬆症の病態像を再考する試み

研究課題

研究課題/領域番号 12877304
研究機関長崎大学

研究代表者

山口 朗  長崎大学, 歯学部, 教授 (00142430)

研究分担者 伊東 昌子  長崎大学, 医学部・附属病院, 講師 (10193517)
柴田 恭明  長崎大学, 歯学部, 助手 (80253673)
藤田 修一  長崎大学, 歯学部, 助手 (00181355)
キーワード骨 / カエル / 両生類 / 軟骨内骨化 / 進化 / 骨粗鬆症
研究概要

骨組織は脊椎動物の進化の過程で様々な変化を遂げ,種々の形態と機能を獲得してきた。特に,脊椎動物が水中から陸に上がる過程で,骨格は体内のカルシウム貯蔵庫としての機能と重力に抵抗する強靭な支持組織としての機能を獲得したと考えられている。我々はカエルのオタマジャクシと成体の骨格を解析する過程で,生涯水中で生活するカエルと陸上で生活するカエルの骨格の差違が骨粗鬆症の病態に関連している可能性を考えている。今年度はアフリカツメガエル,ヒキガエル,ウシガエル,アマガエルカエル、トウキョウダルマガエルなどのオタマジャクシと成体の長管骨骨幹端部を形態学的に解析した。その結果、全てのカエルで長管骨骨幹端部の軟骨骨化がほとんど見られないか、軟骨骨化が著明に遅延していることを見い出した。その原因としてHedgehog遺伝子の関与が考えられたので、アフリカツメガエルのBanded hedgheog(ほ乳類のIndian hedgehogの相同遺伝子)の発現をin situ hybiridization法とRT-PCR法で解析した。その結果、この遺伝子は軟骨部で発現している事が確認できた。現在、遺伝し組み換えBanded hedgheogを作成しており、ほ乳類のhedgheogとカエルのhedgheogの機能の差を解析する準備を進めている。また、アフリカツメガエルの軟骨細胞の培養系の確立を検討しており、カエルの軟骨細胞に及すヒトSonic hedgheogの作用を解析する予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Shibata S,Fujita S,Takahashi H,Yamaguchi A,Koji T: "Assessment of decalcifying protocols for detection of specific RNA by nonradioactive in situ hybridization in calcified tissues."Histochem.Cell Biol.. 113. 153-159 (2000)

  • [文献書誌] Kobayashi H,Gao Y-H,Ueta C,Yamaguchi A,Komori T: "Multilineage differentiation of Cbfa1-deficient calvarial cells in vitro."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 273. 630-636 (2000)

  • [文献書誌] Enomoto-Iwamoto M,Nakamura T,Aikawa T,Higuchi Y,Yuasa T,Yamaguchi A,Nohno T,Noji S,Matsuya T,Kurisu K,Koyama E,Pacifici M,Iwamoto M: "Hedgehog proteins induce chondrogenic cell differentiation and cartilage formation."J.Bone Miner.Res.. 15. 1659-1668 (2000)

  • [文献書誌] Kataoka H,Ochi M,Enomoto K,Yamaguchi A: "Cloning and embryonic expression patterns of the zebrafish Runt domain genes, runxa and runxb."Mech Dev. 98. 139-143 (2000)

  • [文献書誌] Yamaguchi A,Komori T,Suda T: "Regulation of Osteoblast Differentiation Mediated by BMPs, Hedgehogs and Cbfa1."Endocrine Reviews. 21. 393-411 (2000)

  • [文献書誌] 山口朗(分担執筆): "骨形成と骨再生.先端医療シリーズ・歯科医学2:「歯周病-新しい治療を求めて」"岡田宏,石川烈,村山洋二監修. 1-7 (2000)

  • [文献書誌] Yamaguchi(分担執筆): "Regulatory mechanism of osteoblast differentiation.In : Tissue Engineering for Therapeutic Use 4"Y.Ikada and Y.Shimizu(eds). 75-81 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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