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2000 年度 実績報告書

フジツボの接着機構の解明による界面認識型歯科用接着剤の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12877308
研究機関広島大学

研究代表者

占部 秀徳  広島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (10231185)

研究分担者 野村 雄二  広島大学, 歯学部, 助手 (80218370)
新谷 英章  広島大学, 歯学部, 教授 (80034239)
辻 武司  広島大学, 歯学部, 助手 (20263717)
古賀 実  熊本県立大学, 環境共生学部, 教授 (40131916)
高橋 徹  熊本県立大学, 環境共生学部, 助手
キーワードフジツボ幼生 / alpha細胞 / beta細胞
研究概要

伏谷接着機構プロジェクトでは、フジツボ幼生の永久固着(セメント化)のしくみについてalpha顆粒内容物が海水と接触すると粘着性が増し、固定の際にのりの役割を果たす。そして、beta細胞の分泌が始まり、beta顆粒内容物は徐々にalphaのり中に浸透してゆき、最終的にpolyphenol-phenoloxidase系が共有結合を造っていくことで力学的強度が得られるとの仮説を提唱している。
本研究では、熊本県天草郡苓北町富岡の九州大学大学院理学府附属臨海実験所で採取したフジツボ幼生の着生行動の観察並びに標本作製を高橋、古賀が行った。標本作製はフジツボ飼育水槽中にスライドガラスを浸け着生させた。その後フジツボを機械的に除去し、接着面硬組織の構造解析はX線回折装置(XD-D1)にて、有機物の分析は、脱灰後、電子顕微鏡で、さらにガスマスおよびFTIRで定性分析を行った。バイオミネラルの分析は、原子吸光で行った。
その結果、全ての標本から非晶質および結晶性の混在した炭酸カルシウムのピークが発現したことから、フジツボの固着様式に炭酸カルシウムが関与していると考えられた。タンパク質およびキチンからなる有機物は、網の目状構造をしており、剥離したスライドガラス上にも付着しており、接着性があるものと考えられる。今後、alpha顆粒内容物並びにbeta顆粒内容物の定性分析により新たな接着剤の分子設計の理論を確立することが重要となってくるものと考える。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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