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2001 年度 実績報告書

NOの耐性に関与する新しい調節機序の解明に関する分子薬理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12877384
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

伊藤 猛雄  名古屋市立大学, 医学部, 教授 (70159888)

研究分担者 鈴木 佳克  名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (30254288)
藤本 征五  名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (60079994)
キーワード一酸化窒素 / 妊娠中毒症 / 耐性 / プロテインキナーゼC / 血管平滑筋 / 内皮細胞 / 血管弛緩 / 硝酸薬
研究概要

NO耐性に関与する新しい調節機序について検討するため、ウサギに長時間ニトログリセリンテープを貼付し、それによって耐性を発生させた腸間膜動脈抵抗血管での内皮依存性弛緩反応の変化およびニトログセリンとNO発生薬による弛緩作用の変化について検討した。
ニトログリセリンを処理したウサギより得た腸間膜動脈抵抗血管の内皮温存及び除去標本でのニトログリセリンに対する弛緩反応は著しく減弱していた。また、内皮除去標本でのNO発生薬であるNOC 7の弛緩反応も減弱していた。さらに、内皮温存標本でのアセチルコリンによる内皮依存性弛緩反応も著しく減弱していた。一方、ニトログリセリン処理ウサギより得た腸間膜動脈平滑筋細胞の膜電位に変化は認められなかったが、アセチルコリンによる内皮依存性過分極反応は著しく減弱していた。しかしながら、K_<ATP> channel開口薬であるY-27632による膜過分極反応に変化は認められなかった。これらのことより、ニトログリセリンテープ処理により耐性を発生させたウサギ抵抗血管では、単にニトログリセリンに対する耐性だけではなく、種々の内皮依存性弛緩因子の反応が減弱していることが明らかになった。また、その機序の一部にわれわれが妊娠中毒症の抵抗血管で見い出したNOの耐性機序と同一の機構が存在する可能性も考えられた。このように、ニトログリセリン耐性ウサギでの抵抗血管を用いた内皮機能障害に関与する機構の解明は、今後の循環器治療薬を考える上で極めて重要な知見を与えてくれるものと考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Seigo Fujimoto: "Mechanism of hydrogen peroxide-induced relaxation in rabbit mesenteric small artery"European Journal of Pharmacology. 412(3). 291-300 (2000)

  • [文献書誌] Takayuki Asano: "Role of the epithelium in opposing H_2O_2-induced modulation of acetylcholine-induced contractions in rabbit intrapulmonary bronchiole"British Journal of Pharmacology. 132(6). 1271-1280 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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