研究概要 |
今年度における研究では,品胎の子宮内での発育状況を検討するため,品胎妊娠における子宮底長の変化と児の出生時体重を双胎妊娠の比較から検討し,以下の結果を得た。 1)本調査における,三つ子の出生時体重は平均1794.3g±364.6g(最低695g〜最高2792g)で,双子の出生時体重は平均2362.2±421.Og(最低822g〜最高3615g)であった。 2)品胎妊娠における子宮底長の変化は,双胎妊娠に比べ各週数とも有意に高値を示した。双胎妊娠では妊娠36週になると子宮底長がおおよそ40cmになるのに対し,品胎妊娠では妊娠32週で子宮底長がすでに40cmを越えており,妊娠36週では,45cm以上となっていた。 3)ロジスティック回帰分析の結果,在胎週数34週以上で出生した児を基準にすると,34週未満で出生した児は1500g未満の極小未熟児で生まれる危険が4倍(オッズ比4.74)も高くなることが明らかとなった。
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