研究課題/領域番号 |
12877412
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
藤村 龍子 東海大学, 健康科学部, 教授 (90070763)
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研究分担者 |
徳田 裕 東海大学, 医学部, 助教授 (20163975)
江川 隆子 大阪大学, 医学部, 教授 (40193990)
雄西 智恵美 東海大学, 健康科学部, 教授 (00134354)
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キーワード | クリニカルパス / 乳房切除術 / 看護診断 / 看護成果 |
研究概要 |
乳房手術患者の健康上の問題点は、(1)乳房喪失に関連したボデイイメージの混乱、(2)手術侵襲に関連した不安、(3)手術創の痛み、(4)患側上肢の可動生の障害、(5)患測上肢のリンパ性浮腫に関連した不快感覚、(6)セルフケア活動の不足、等多様であり、その回復過程には個人差がある。乳房切除患者の為のクリニカルパスは、上記の問題が発生する前にリスクマネージメントも含めて横に時間軸を縦に患者の期待される目標を達成するために必要な治療・看護ケア・リハビリテーション等が効率よく組み込まれた行程を示したツールである。クリニカルパスを活用している15の大学・総合病院の調査から、ツールの構成要素を見ると患者目標、観察、検査、治療、看護、リハビリテーション、退院計画、カンファレンス、バリアンス分析、等で成り立っている。前述した健康問題/看護診断を縦軸におき、横軸の時間経過とともに看護介入-看護成果(患者アウトカム)が記述された方式のものは少ないことが明らかにされた。これは、日本に於けるクリニカルパスは、治療先導型のものが多い由縁と思われる。今後、患者の問題志向型のパスウエイを活用している病院を探索し、看護成果からクリニカルパスの評価をする必要がある。 クリニカルパスを活用した20人の乳房切除患者から、回復過程のプロセスについて聞き取り調査を行い、適切な時期に、適切なケアが提供されたか否か、退院時期の適切性、クリニカルパス活用の効果について考察を加え検討している。さらに、外来に於ける術前のケアがクリニカルパス効用にどのように影響しているのかについても次年度は、考察を加えてゆきたいと考えている。
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