研究概要 |
2色が交互に表示する光刺激画像について,任意の色の組み合わせで表示する光刺激画像表示システムを用いて視感評価を行った.一方,光刺激画像の光学物性の測定を行い,測定された物理量と視感評価実験で得られた感覚量との関係について解析した.以下に,今年度に行った具体的な研究内容を示す. 1.光刺激画像表示システムの開発 コンピュータディスプレイ上に提示する光刺激画像表示システムを作成した. 色の組み合わせは純色を中心に500パターン,周波数は15Hzで設定した. 2.光刺激画像の光学物性の測定 分光輝度計を用いて物理量である光刺激画像の光学物性を測定した. 3.視感評価実験 光刺激画像に対して,被験者は光過敏性てんかん患者ならびに健常者について別々の視感評価実験を行った.すなわち,光過敏性てんかん患者に対しては,研究機関の倫理委員会の承諾と患者の両親の承諾を得て,注意深く発作誘発の有無を確認し,光刺激画像の光学特性との関係を調べた.また,健常者に対しては,評価項目を"見づらさ感"ならびに"速さ感"として視感評価実験を行い,光刺激画像の光学特性との関係を調べた. これらの結果,発作誘発に関しては,色彩(光の波長特性)が影響すること,また,見づらさ感や速さ感も色の組み合わせによって影響を受けることがわかった.
|