研究課題/領域番号 |
12878147
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
谷内 一彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50192787)
|
研究分担者 |
伊藤 正敏 東北大学, サイクロトロンRIセンター, 教授 (00125501)
|
キーワード | ^<11>C(carbon-11) / ガス相法 / ヨウ化メチル / 3次元PET / 脳血流測定法 / リガンド賦活法 / 痛みの受容 / ヒスタミン |
研究概要 |
新しい^<11>C-ヨウ化メチル合成法(Gas-Phase法)の確立と標識合成: ^<11>CO_2をトラップしたあと^<11>CH_4に還元(ニッケルと水素ガス混合)し、ヨウ素(I_2)と反応させることにより^<11>C-ヨウ化メチルを合成し、この方法の最適化条件を見つけて合成法を確立した。Lithium aluminum hydride/THFを還元剤として用いる従来からの方法を比較すると数倍以上比放射能が高く安定して標識合成が可能になった。新しいヨウ化メチル合成法により、^<11>C-ドキセピン(H1アンタゴニスト)、ラクロプライド(D2アンタゴニスト)、ドネペジル(アセチルコリンエステラーゼ阻害薬)を新規に合成することに成功した。 3次元データ収集PETを用いた新しい脳機能検査法の開発: 3次元データ収集PETとH_2^<15>Oを用いた新しい新しい脳機能検査法を開発した。顔の表情認知課題遂行時にH_2^<15>Oによる脳血流量測定による脳機能マッピングを行い脳の賦活部位と行動や心理的変化との相関を調べた。またこの方法により眠気と認知機能障害のイメージングに成功した。 正常者被験者におけるリガンド賦活法による神経伝達物質遊離測定: 被験者に腸管(直腸内)にバルーンを留置して、バルン・パンピングをおこない、不快感・痛み刺激を与え、^<11>C-標識ドキセピンを投与し受容体結合量を測定した。得られたデータを解剖学的に標準化して、SPM等によりその変化率を統計的に評価したところ、ヒスタミン神経系が痛みの受容メカニズムに関係している部位(大脳皮質、視床)においてヒスタミンの遊離をヒトにおいて証明できた。
|