研究課題/領域番号 |
12878173
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
野城 真理 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (80014231)
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研究分担者 |
根武谷 吾 北里大学, 医療衛生学部, 助手 (00276180)
田中舘 明博 北里大学, 医療衛生学部, 助教授 (20265747)
渡辺 敏 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (40050463)
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キーワード | 栓子 / 気泡 / インピーダンス |
研究概要 |
血管内の栓子(微小血栓あるいは気泡)を検出する新しい手法を開発することを目的として、その可能性を明らかにするために、インピーダンス計測によって食塩水中で検出される気泡の大きさの限界を調べ、インピーダンス計測装置の精度について検討し、導電率の異なる寒天による生体組織のファントムを作り、模擬血管内に流れるガラスビーズが検出されることを確認した。 300mm立方のアクリル水槽に2mS/cmの導電率を持つ食塩水を満たし、水槽の側面の垂直方向にインピーダンス計測のための4電極を取り付け、炭酸ガスによる微小気泡を発生させた。光アイソレーションによる高周波高精度インピーダンス計測装置によってインピーダンスを計測し、その変化から検出可能であった気泡の大きさをビデオ画像から求めた。直径1.8mmの気泡が深さ6.9mmで検出された。この測定限界は計測装置の雑音によって決まっているので、雑音を軽減することによって直径0.5mm程度の気泡が検出できると予想される。 模擬血管内で検出できるガラスビーズの大きさは食塩水中の気泡より大きいが、この理由の一つは導電率が異なる複数の組織が混在するときの計測条件(電極間距離など)が最適化されていないことであると考えられる。今後は、計測装置を改良して雑音を減らし、計測条件を最適化し、信号処理法を考案してファントムでの検出性能を高める予定である。また、血栓のインピーダンスの周波数特性を調べ、気泡との相違の有無を検討する。
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