ホース凝縮系の超流動と量子渦

2000 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 12894008
• 研究機関: 大阪市立大学
• 研究代表者: 坪田 誠 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (10197759)
• 研究分担者: 町田 一成 岡山大学, 理学部, 教授 (50025491) ; 水崎 隆雄 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20025448) ; 和田 信雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (90142687)
• キーワード: ボース凝縮 / 超流動 / 量子渦 / アルカリ原子気体 / 低温物理

研究概要

本科研費は、特定領域研究申請のための企画調査を行うことを目的とする。申請者達は、学会や電子メールを通じて議論・検討を重ね、本企画調査の内容をさらに発展させて、平成13年度発足特定領域研究(B)「量子凝縮系の超流動と量子渦」を申請した。その大きなねらいは、これまで日本では行われてこなかった、低温物理・流体力学・量子エレクトロニクスの研究者の学際的な共同研究を行い、世界的にも爆発的なアクティヴィティを見せる当該分野に日本からも重要な貢献を目指すことにある。こうした日本の研究現状を確認して学術交流を図り、海外の著名研究者のレビューをうけるため、平成12年12月8,9日に大阪市立大学学術情報総合センターで科研費基盤研究(企画調査)研究会「ボース凝縮系の超流動と量子渦」を公開で開催した。これには著名外国人研究者4名を含む、約100名の参加者があり、当該分野に関する活発な議論・情報交換が行われるとともに、当該分野に対する研究者の関心の高さが改めて浮き彫りにされた。さらに特定領域申請のための具体的な戦略を練るために、平成13年2月23,24日に京大会館で「特定領域研究「量子凝縮系の超流動と量子渦」申請に関する戦略会議」を行った。これは約30名の参加者のもと非公開で行い、「BECで研究すべき100のテーマ」のセッションを設けるなど、通常の学会・研究会とは大きく趣を変えたもので、非常に活発な議論が行われた。

研究成果

• [文献書誌] M.Tinbota,T.Araki,S.K.Memirovskii: "Dynamics of vortex targle without mutnal friction in superfluid 9He"Physical Review B. 62-17. 11751-11762 (2000)
• [文献書誌] M.Tinbota,S.Ogawa Y.Hattori: "Vortex Reconnection and Alonstic Emission by the Numenial Analysis of the Gron-Potuevclui Emntam"Journal of Low Temperature Physics. 121. 435-440 (2000)
• [文献書誌] T.Araki and M.Tinboth: "Casuade Process of Vortex Tangh Dynamics in Superfluid 9He without mutual friction"Journal of Low Temperature Physics. 121. 405-410 (2000)
• [文献書誌] M,Tinboth.T.Arnlor S.lC.Memiroushri: "Vortex dynamics in superfluid ^4He at very low temperature"journal of Low Temperature Physics. 119. 337-342 (2000)
• [文献書誌] M.Tinbota,T.Arahi S.iC.Meminrshii: "Decay of vortex targle in superfluid ^4He at very low temperature"Physica B. 284-288. 79-80 (2000)
• [文献書誌] M.Tinboth,K.Kasamhtsn: "Josephsom Current Flowing in lychanlly Conphul Role-Einlterm coniderwid"J.Phys.Soc.Jpn.. 69. 1942-1945 (2000)
• [文献書誌] 藤田敏三,児玉隆夫,世良正文,坪田誠: "低温の物性物理"講談社サイコンティフィク. 204 (2000)