研究課題/領域番号 |
12897026
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
赤林 朗 京都大学, 医学研究科, 教授 (70221710)
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研究分担者 |
星野 一正 京都大学, 医学研究科, 名誉教授 (80111962)
甲斐 一郎 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30126023)
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キーワード | 臨床倫理 / 医の倫理 / 医療倫理 / 生命倫理 / バイオエシックス / 国際比較 |
研究概要 |
本研究の目的は、現在行われている臨床倫理国際比較研究(International Clinical Ethics Proiect:ICEP)のアジア地域における共同研究の可能性を探り、具体的な国際共同研究の組織結成、研究計画およびその実施の準備を行うことである。経済成長とともに近代医療技術がアジア地域の途上国にも浸透し、そこでは先進国同様の倫理的問題が生じている。さらに臓器売買、医療資源の配分など、途上国特有の諸問題を抱えている。このような時代的・地域的背景がある中で、各地域の実際の臨床場面で、個々の医療従事者・患者関係等において、具体的にどのような営みがなされ、またどのような変化がもたらされたか、を総括的に比較検討した研究は無い。そこで、主に欧米の医療倫理学研究者らが中心に立ち上げたプロジェクトがICEPである。本企画調査では、このICEPの国際研究プロジェクトの一環として、アジア地域における臨床倫理国際比較研究の企画を試みる。 本年度は主に国内で開催された国際学会、研究会に研究代表者が出席し、主にアジア地域の出席者の中から、特に臨床現場での倫理的問題に関心をもち、本研究計画に適切な人材を直接面接によって選出し、国際共同研究の同意を得ることを試みた。その結果、中国、韓国、台湾、インドネシア、インド、マレーシア、フィリピン、イランの研究者より共同研究の同意が得られた。順調に研究基金が得られれば、次年度以降、具体的な国際比較研究に発展させたいと考えている。研究テーマは、臨床場面に直結したものとして、インフォームド・コンセント、悪い病状の説明(医療情報の開示のなされ方)、家族の役割、さらにエイズワクチン開発の際の治験や臓器売買などを考えている。
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