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2012 年度 実績報告書

非可換岩澤理論とガロア変形的岩澤理論の融合

研究課題

研究課題/領域番号 12F02017
研究機関大阪大学

研究代表者

落合 理  大阪大学, 理学研究科, 准教授

研究分担者 JHA Somnath  大阪大学, 理学研究科, 外国人特別研究員
キーワード非可換岩澤理論 / 肥田理論 / Selmer群
研究概要

Jha氏の博士論文においてCoatesや加藤和也氏を中心として発展させられた「非可換岩澤理論」と受け入れ研究者である私が研究している「変形空間に対する岩澤理論」という異なる方向の岩澤理論を融合することを目指す研究が行われていた.両者は古典的な岩澤理論を一般化する独立なビジョンであるが,現在に至るまで両者を融合してさらなる究極的な一般化を目指すという研究はあまりないようである.今年度は,Jha氏の研究からもっと先に進んで,岩澤主予想などの中心的なテーマに絡む領域の研究に踏み込むことを目的として研究した.特に,非可換なp進Lie拡大による変形と肥田変形を合わせたガロア変形に対するSelmer群とそのガロア表現のKummer双対に対するSelmer群との間に成り立つ函数等式を示すことを最初の目的に定めた.実際,解析的な側面におけるP進L函数が存在するならば特殊値の関係から函数等式が成り立つはずである.さらに,岩澤主予想を仮定するとp進L函数の函数等式がSelmer群の函数等式として伝播するはずである.かくして,Selmer群に対する函数等式が示せれば岩澤主予想の成立する状況証拠となるであろう.この問題に標的を定め,Zabradiらによる先行結果をガロア表現がからむ状況に一般化して,先行する仕事における不明瞭な証明の代わりに別のアプローチを取り混ぜておよそ欲しい結果が得られつつある状況である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Selmer群の函数等式の証明の議論が全てではないが大半は明らかになってきた.このことから当初の計画通りおおむね順調に進んでいると判断した.

今後の研究の推進方策

最初の標的であるSelmer群の函数等式はいわば代数的な側面である.こちらの仕事が順調に完了したならば解析側に移り特にモジュラー形式の非可換なp進L函数の構成を特別な条件設定の下でおこないたい.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Fine Selmer group of Hida deformations2013

    • 著者名/発表者名
      Somnath Jha
    • 学会等名
      Applications of Iwasawa Algebras
    • 発表場所
      Bnff/Canada
    • 年月日
      2013-03-06
  • [学会発表] Fine Selmer group of Hida deformations2012

    • 著者名/発表者名
      Somnath Jha
    • 学会等名
      代数的整数論とその周辺
    • 発表場所
      京都大学数理解析研究所
    • 年月日
      2012-12-03
  • [備考]

    • URL

      http://www.math.sci.osaka-u.ac.jp/~ochiai/work.html

URL: 

公開日: 2014-07-16  

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