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2013 年度 実績報告書

非可換岩澤理論とガロア変形的岩澤理論の融合

研究課題

研究課題/領域番号 12F02017
研究機関大阪大学

研究代表者

落合 理  大阪大学, 理学研究科, 准教授

研究分担者 JHA Somnath  大阪大学, 理学研究科, 外国人特別研究員
キーワード非可換岩澤理論 / 肥田理論 / Selmer群
研究実績の概要

非可換岩澤理論においては, 様々な人々の努力によって岩澤主予想が定式化されている. より詳しくは, ある代数体K上のあるモチーフ及びガロア群Gal(L/K)がp進Lie群となるある拡大L/Kが与えられたとき, 代数側では非可換岩澤代数のK群を使ったSelmer群の特性イデアルの非可換版が定義され, 解析側では非可換岩澤代数のK群の中のp進L函数の存在予想などが定式化されている. 解析側ではp進L函数の補間性質をみると対称変換に関する函数等式が成り立つであろうことが期待される. 解析的なp進L函数の構成は繊細で難しい問題なのでp進L函数の存在が示されていない場合も多いが, もし岩澤種予想が成り立つならば代数側のSelmer群に対しても対応する函数等式が成り立つはずである. Selmer群に対する函数等式は, 岩澤主予想の状況証拠にもなり, 技術的にも面白い問題である. 岩澤主予想を仮定せずにこれを示したい. 可換のときには現れなかったコントロール定理の誤差やK群の取り扱いの問題などいくつか細かい克服すべき課題がある. 今年度はL/Kがfalse Tate拡大の場合にほとんどの部分的な問題をクリアーした. 繰越における本研究において4月に大阪大学に招聘した三浦氏との議論, 6月に東京理科大学を訪れて行った八森氏との議論を通して定式化や結果が改良された. そのような改善点も取り入れながら論文をまとめている最中である. その後, その論文の応用として函数等式を示す予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初はJha氏の任期の終了時にある程度論文の作成に手がついていることを目指していた. 三浦さんとの議論などを通して数学的な定式化はさらに洗練されたが論文のTeXによる作成にまでは手がつけられなかった点で「やや遅れている」との判断に至った.

今後の研究の推進方策

およそ数学的な内容は目処がたったので, 現在は電子メールなどで連絡を取りながら論文を作成している最中である. なるべく早く完成することを目指したい. またその後の続きも期待される研究テーマであるため, 最初の論文が形になった暁には次の論文に至る続きのテーマに関する共同研究に着手したいと考えている.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 その他

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Functional equation for Selmer groups2014

    • 著者名/発表者名
      Jha, Somnath
    • 学会等名
      東京理科大学談話会
    • 発表場所
      東京理科大学(野田)
    • 年月日
      2014-06-13
    • 招待講演
  • [備考]

    • URL

      http://www.math.sci.osaka-u.ac.jp/~ochiai/work.html

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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