研究概要 |
本年度はまず,既存の指標群に関する詳細なレビューを実施した.Duncanらの分離指標以来,既に50年以上が経過しており,その間に提案された空間的混合度指標は膨大な数に上る.それらを性質や利用データに応じて体系的に分類し,それぞれの特性を明らかにした. 次に,分析に必要な空間データの整備を行った.国土数値情報,国勢調査など,基本的な空間データは近年,公的機園によって網羅的に提供されつつある.しかしこれらのデータは,集計のための空間単位や日時,投影系,空間参照系などがそれぞれ異なり,すぐに同一のシステム上で利用することができない.そこでまずは,これらのデータを同一時空間上で扱えるよう,空間的変換作業を行った.空間単位の変換には面積按分による面補間,日時の変換にはスプライン補間を用いた.投影系と空間参照系については,既存のソフトウェアを利用している. 年度最後には,整備したデータを利用し,全国市区町村の社会経済的特性を,最終学歴,職業,年収,世帯構成等を用いて,複数のグループに分類した.次年度の分析に利用しやすいよう,2-5程度の少数グループへの分類している.
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