研究課題/領域番号 |
12F02384
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
北澤 大輔 東京大学, 生産技術研究所, 准教授
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研究分担者 |
ISLAM Md. Nazrul 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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キーワード | 流れ場・生態系モデル / ECOPATHモデル / 数値シミュレーション / 現地観測 / 釜石湾 |
研究概要 |
平成25年度は、釜石湾において、水質、底質などの環境調査を実施するとともに、数値モデルの検証用データを取得した。観測は、2~3ヶ月に1回程度の頻度で、東日本大震災後の季節変動が概ね把握された11月まで実施した。計測項目としては、栄養塩濃度を中心として、水温、塩分等の基本的な水質データであった。また、過去の海域環境データについても、岩手県水産技術センター、環境省数値環境データベース等のウェブサイトから入手した。平成25年度に取得した地形、気象、外部海域等の境界条件データを用いて、流れ場・生態系結合数値モデルを用いた数値シミュレーションを実施した。計算対象期間は、2009年~2012年とした。観測結果と計算結果が極力一致するように、流れ場-生態系結合数値モデルに含まれる定式化を見直し、パラメータのキャリブレーションを行った。次に、岩手県水産技術センターからの養殖生産状況等のヒアリングデータに基づき、ECOPATHモデルを構築し、流れ場・生態系結合数値モデルとの結合を試みた。高次生態系を構成する生物としては、釜石湾では貝類や海藻類の養殖が盛んに行われていることから、まずは養殖対象種を構成する生物とした。高次栄養段階の生物の成長、生長、排泄、死亡などのパラメータを検討するとともに、低次栄養段階の生物との相互作用を取り込むため、流れ場-生態系結合数値モデルへのフィードバックについて検討した。ただし、これらのパラメータのキャリブレーションは十分に行われなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
流れ場-生態系結合数値モデルとECOPATHモデルの結合に着手したが、ECOPATHモデルのパラメータ値のキャリプレーションが十分に行われていない。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、流れ場・生態系結合数値モデルとECOPATHモデルとを結合した解析において、パラメータ値のキャリプレーションを行うことを第一の目的とし、さらに放射性物質等の有害物質の動態や、湾口防波堤の影響など、東日本大震災による海域環境の変化を予測する。
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