研究課題/領域番号 |
12F02384
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
北澤 大輔 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (30345128)
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研究分担者 |
ISLAM Md. 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 流れ場・生態系モデル / ECOPATHモデル / 数値シミュレーション / 現地観測 / 釜石湾 |
研究実績の概要 |
2~3ヶ月に約1回の頻度で、水質や底質の現地観測を行い、数値シミュレーションの検証データとして使用できる水温、塩分、溶存酸素濃度、栄養塩濃度、重金属等のデータを得た。また、釜石湾では、貝類、藻類などの様々な養殖、およびアワビ漁などが行われているので、養殖生産状況等のデータを取得し、ECOPATHモデルへの入力データとして利用した。 次に、流れ場・生態系結合数値モデルであるMEC(Marine Environmental Committee)モデルを用いて数値シミュレーションを実施した。釜石湾内の流れ場については、基本的には潮汐流に依存するものの、吹送流の影響によって、循環流が形成されることが示された。循環流の形成の様子は、各季節の風向、風速条件に依存する。防潮堤が一部破壊されたことによる影響については、防潮堤近傍で流れの違いがやや見られたものの、湾全体としては大きな違いは見られなかった。水温、塩分、栄養塩濃度等のパラメータについては、釜石湾内の基本的な季節変動が再現された。東日本大震災の前後では、防潮堤の形状が変化したが、水温、塩分、栄養塩濃度などを比較してみると、大きな違いは見られなかった。 さらに、ECOPATHモデルに含まれている数式やパラメータを使用して、流れ場・生態系結合数値モデルとの結合を試みた。高次生態系を構成する生物としては、釜石湾では貝類や海藻類の養殖が盛んに行われていることから、まずは養殖対象種を構成する生物とした。高次栄養段階の生物の成長、生長、排泄、死亡などのパラメータを検討するとともに、低次栄養段階の生物との相互作用を取り込むため、流れ場-生態系結合数値モデルに、ECOPATHモデルで使用されている数式やパラメータを含めた。これによって、有害物質の濃縮や、防潮堤の設置による養殖業への影響を予測できるようになったが、今後、本格的な検証が必要である。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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