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2014 年度 実績報告書

オミクスによるラフィド藻シャトネラ細胞の活力評価と赤潮被害軽減への応用

研究課題

研究課題/領域番号 12F02405
研究機関九州大学

研究代表者

大嶋 雄治  九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (70176874)

研究分担者 QIU Xuchun  九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードシャットネラ / 2-cysteine peroxiredoxin / 光合成活性 / 増殖能力評価
研究実績の概要

本課題では、有害赤潮藻シャットネラの増殖能力を予測可能な分子指標の探索を行うとともに、増殖能力評価法の開発を行った。まず、シャットネラ室内培養株の増殖速度と光合成活性(Fv/Fm比)が正の相関を示し、過酸化水素消去酵素(2-cysteine peroxiredoxin,2-Cys Prx)等数種タンパク質も増殖および光合成活性と同調して変動していることを明らかにした。さらに、現場シャットネラ細胞においても増殖速度(採取日から翌日の増殖速度)とFv/Fm比に正の相関があることを確認し、室内実験と同様に2-Cys Prxも増殖速度と発現量が正の相関を示したため、現場細胞においても本酵素がシャットネラの増殖に重要であることが強く示唆された。そこで、シャットネラ2-Cys Prxの全アミノ酸配列を解析するために、mRNAの配列を解析した結果、585bpのopen reading frameを含む1011bpの塩基配列を決定し、195残基のアミノ酸配列が推定した。アミノ酸配列のN末端1残基目のMetから49および170残基目に過酸化水素の還元に関与すると予想されるCysが1残基ずつ存在し、周辺配列も種間で高度に保存されていた。さらに、過酸化水素暴露による誘導性をリアルタイムPCRにより調べた結果、過酸化水素の濃度と本酵素の遺伝子発現に負の有意な相関が観察されたため、本酵素は過酸化水素により一時的に誘導され、その消去に関与し、それらを通じて光合成活性および増殖能力の維持に関与していることが示唆された。以上の結果から、Fv/Fm比によるシャットネラの増殖能力判定が有効なこと、さらに2-Cys Prxがシャットネラの増殖能力評価指標として有用であることが示唆された。さらに同定スポット数を増やして増殖衰退に関与する分子機構の解明と指標化を進めていく。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Elevated temperatures and low nutrients decrease the toxicity of diuron for growth of the green alga Pseudokirchneriella subcapitata.2014

    • 著者名/発表者名
      Tasmin R, Shimasaki Y, Qiu X, Honda M, Tsuyama M, Yamada N, Fukuda S, Oshima Y
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Environmental Toxicology

      巻: 17 ページ: 1-10

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Elevated water temperature reduces the acute toxicity of the widely used herbicide diuron to a green alga, Pseudokirchneriella subcapitata.2014

    • 著者名/発表者名
      Tasmin R, Shimasaki Y, Tsuyama M, Qiu X, Khalil F, Okino N, Yamada N, Fukuda S, Kang IJ, Oshima Y.
    • 雑誌名

      Environmental Science and Pollution Research

      巻: 21 ページ: 1064-1070

    • DOI

      10.1007/s11356-013-1989-y

    • 査読あり

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公開日: 2016-06-01  

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