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2012 年度 実績報告書

エレクトロメカニクスにおける量子操作及び情報処理

研究課題

研究課題/領域番号 12F02503
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

NORI Franco  独立行政法人理化学研究所, デジタル・マテリアル研究チーム, チームリーダー

研究分担者 LIAO Jieqiao  独立行政法人理化学研究所, デジタル・マテリアル研究チーム, 外国人特別研究員
キーワード回路電子機械技術 / ナノ機械的共振器 / 量子操作 / 量子情報処理
研究概要

回路電子機械技術は、超電導回路共振器およびナノ機械共振器とのコヒーレントな結合を研究する、台頭しつつある分野である。したがって、これら2つのハイブリッド共振器をどのように結合させるのが最良かがこの分野の中心課題である。一般的に、結合の制御に関する次の2つの課題が研究対象となる。すなわち、どのようにして電子信号と機械信号との間の非線形結合を強化し、数粒子のレベルでさえも物理的効果の観測を可能にさせるか、またどのようにして結合ツールボックスの質を向上させ、電子振動および機械運動のすべての操作を実現させるか、である。
我々は電磁気的共振器および機械的共振器との間において時間変調された非線形パラメトリック結合を実現するための実用的な方法を提案し示す。この変調はSQUIDを基本とするインダクタおよび移動可能な平行板をもつ平行板コンデンサから構成されるLC発振器において実現される。LC発振器の共振周波数は、バイアスを印加したフラックスにより変調され、それによって変調された結合が得られる。超電導発振器および機械的発振器との間の非線形結合は、電気信号に対するKerr非線形性を発生させるために使用することができることは良く知られている。我々は非線形結合の強度を変調することにより、このKerr非線形性の強度を現在使用されているシステムで1000倍のオーダーに増加可能であることを示す。この変調が現行技術を適用してどのように即座に実現可能かを示し、またそれが機械的共振器の量子制御のための強力なツールとなることを示す。さらに、時間変調とパルス駆動を用いて、どのように機械的側波帯を消去しながら、電気信号に対する純粋なKerr非線形性を生成させるかを示す。誘導されたKerr非線形性は、連続時間発展に機能する。この方法は、巨視的な量子エンタングルメントを生成させるために使用することができる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現在の研究プロジェクトは進展中であり、提案書の計画通りに前進している。研究中の物理学的問題は興味深い課題であり、これまでの結果は今後が期待される。

今後の研究の推進方策

次の研究では、新規の物理機構に基づく実用的な構想を提案することにより、機械的運動のコヒーレントな操作に焦点を当てる。われわれはさらに、量子情報処理における電子機械技術の応用可能性を探る計画である。研究計画に変更はない。

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公開日: 2014-07-16  

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