研究課題/領域番号 |
12F02711
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
佐藤 三久 独立行政法人理化学研究所, 計算科学研究機構, チームリーダー
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研究分担者 |
PERARNAU Swann 独立行政法人理化学研究所, 計算科学研究機構, 外国人特別研究員
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キーワード | 負荷分散 / 動的タスク生成 / ベンチマーク / 分散メモリコンピュータ / 京コンピュータ / PGASモデル / ワークステーリング |
研究概要 |
本研究の目的は大規模な並列システムでの性能解析並びに最適化技術である。本研究では、自動的な性能最適化技術や並列実行時システムの研究を行う。その結果を京コンピュータや最新のメニーコアシステムに適用し、その有効性について検証するものである。これまで、自動的な最適化技術として、京コンピュータに用いられているプロセッサのキャッシュ最適化を行った。当該年度においては、京コンピュータのような大規模なシステム、およびノード内のワークステーリングによる動的タスクスケジューリングについて、研究を進めている。 このための研究の取りかかりとして、動的タスクスケジューリングを評価するためのベンチマークを開発した。Unbalanced Tree Searchベンチマークを用いて、京コンピュータにおいて1万ノードの規模におけるワークステーリングの性能について解析した。特に、システムにおけるワークの拡散の速度を解析するための性能指標を考案し、京コンピュータのネットワークトポロジーを活用した新しいワークステーリングの指針を明らかにした。この結果については当該年度においてはポスター発表と口頭発表に留まったが、論文が次年度の並列処理技術分野では著名な国際会議IPDPSに受理された。 現在、共有メモリ計算機向けの新しいベンチマークについて検討している。このベンチマークは一般的なタスク記述からそれぞれの動的タスクスケジューリングのランタイムを使ったベンチマークを生成するもので、これを用いて、OpenMP 4.0, StarPU, Quak、XKappiを生成し評価した。これの結果については、論文執筆中である。次年度においては、PGAS (Partitioned Global Address Space)モデル上において、分散メモリでの負荷分散と動的タスク生成について、検討・実装し、京コンピュータのような大規模システムで評価を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の成果は、ポスター発表および口頭発表に留まったが、結果をまとめた論文が、4月に開催される、並列処理技術分野では著名な国際会議IPDPSに受理され、発表予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、手始めとして様々な動的タスクスケジューリングのランタイムの調査と評価のためのベンチマーク手法について研究したが、これから、これらの知見を基に、動的タスク生成のためのライブラリを作成し、京コンピュータを始めとする大規模システムでその有効性を評価する。
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