研究課題/領域番号 |
12F02734
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
五十嵐 健夫 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授
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研究分担者 |
LURSEN Lasse Farnung 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 外国人特別研究員
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キーワード | ユーザーインターフェースデザイン / デジタルシグナル処理 / ヒューマンコンピューターインタラクション / クラウド基盤インタラクション / ライブパフォーマンスインターフェース / ドラッグ動作 / 大規模展示インタラクション |
研究概要 |
研究の初年度(平成24年10月~平成25年3月)に作成したプロトタイプ版DJシステムは、初期ユーザースタディに参加したDJ全員から好評を得た。その結果を受け、このプロタイプを、生中継をサポートするように改良した。このオンライン生中継システムでは、4人のDJによる4本のオンライン中継が行われ、インターネット上の聴衆に送信された。この研究の成果については、詳細に調査して論文にまとめ、本年のACMMM'14に投稿した。 本研究の最終的目標は生演奏中だけに限らず、さらに創造的で複雑な音楽の構成を可能にすることである。この10年間でDJパフォーマンス中のビデオその他の映像の使用はずっと一般的になった。本研究の科学的貢献を強化するため、DJインターフェースの次のバージョンにはビデオ操作を取り入れ、より創造の自由度を高められるようにした。この新システムは、DJ3名とビデオジョッキー(VJ) 2名による正式なユーザースタディの対象となり、このユーザースタディでは本システムが提供する新しい可能性について前向きな反応を得た。この研究結果については本年のMIME'14に論文を投稿した。 一方、中程度の大きさのタッチデバイスを長期的に使用することによって皮膚への刺激や腕の疲れなどにつながることがあった。この問題に対処するため、簡易的なタッチ手法として、実際にドラッグを行わずドラッグをシュミレーションするClickDragを開発した。参加者18名のユーザステディでClickDragを従来のドラッグ方法と比較したところ、中間集計の段階では、参加者は長いドラッグ操作にはClickDragを好んだ。この研究結果は本年のUIST'14に投稿される予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ計画通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究推進方策はおおむね計画通りである。前年度よりもさらに社会的な志向が強まるだろう。実績概要で触れたDJ-VJ相互コミュニケーションを、VJ活動のインターフェースへの直接的な統合に発展させ、オーディオとビデオの両方を操作できる完璧で包括的なプロトタイプの作成につなげる。
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