研究課題/領域番号 |
12F02753
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
CASOLINO Marco 独立行政法人理化学研究所, EUSOチーム, チームリーダー
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研究分担者 |
PIOTROWSKI Lech Wiktor 独立行政法人理化学研究所, EUSOチーム, 外国人特別研究員
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キーワード | 宇宙線実験 |
研究概要 |
本研究では、TA-EUSO実験およびEUSO-Balloon実験の検出器の準備研究を行う。EUSO光学系と光検出器回路、Telescope Array検出器を用いて、EUSO検出器の較正を行う。本研究の結果を反映させて、実際の宇宙線空気シャワーを観測するEUSO-Balloon実験を遂行する。 TA-EUSOで用いる望遠鏡は、JEM-EUSO宇宙望遠鏡の地上試作モデルである。JEM-EUSOは、口径約2.5mで約60度の視野を持つ超広視野望遠鏡で、高度約400kmの軌道上の国際宇宙ステーションから、10^<20>eVを超える極限エネルギー宇宙線を観測するもので、荷電粒子による新しい天文学を創始し、永年の謎である極限エネルギー宇宙線の起源を解き明かすものである。2017年打ち上げ予定のJEM-EUSO実験を、より確実に遂行するために、プロトタイプ望遠鏡を製作し、TA-EUSOとして米国のTelescope Array実験サイトで空気シャワー観測を行う。今年度は、TA-EUSO実験の準備として以下のことを行った。 (実験サイトの背景光の推定を含む、)観測時間の推定。 TA-EUSOの検出器及びデータ読出し機器の統合試験。 検出器の較正方法の確立。 データの可視化ソフトの開発。 また、実験サイトへのTA-EUSO機器の設置とテストのために、現地(米国のTelescope Array実験サイト)で作業を行った。 平成24年12月3日~7日に東大宇宙線研究所、理研で行われた定例の第12回JEM-EUSO国際会議に出席し、これらの経過を報告、議論した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
TA-EUSO検出器の設置に必要なソフトウェアの開発や研究は、装置の設置スケジュールの前に成功裏に終了した。米国ユタ州での装置設置も成功した。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は、TA-EUSO実験に於いて、実際にデータ収集を行い、データ解析を行う。そのために、観測サイトである米国ユタ州にも赴く。TA-EUSO実験で得られた知見は、EUSO_Balloon実験にも有益となる。EUSO_BalloonやJEM-EUSOの国際会合、また、宇宙線国際会議に参加し、これらの結果を報告し議論する。
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