研究課題/領域番号 |
12F02766
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
舟窪 浩 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授
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研究分担者 |
PATTAMADAI Sundaram, S. 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 外国人特別研究員
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キーワード | MEMS / 圧電体 / Pb(Zr, Ti)0_3 / 電界下測定 / 劣化機構解明 |
研究概要 |
MEMS (Microelectro mechanical system)は、人間の脳を高度化したのがコンピュータだとすると、筋肉や五感(目、鼻、耳、触感)等を高度化するデバイスであり、安全で安心な社会構築に向けて非常に重要な技術である。 圧電体を用いたMEMSは小型化に有利なことから、MEMSの本命技術といわれているが、実用化の例は必ずしも多くない。最大の問題は、圧電体を再現性良く作製することが非常に難しいことによっている。 本研究では、圧電MEMSの性能を決定している圧電体のドメイン構造の制御および観察を行うことを目的としている。 これまで行ってきた膜の特性劣化の機構を透過型電子顕微鏡やラマン分光法を駆使して解析し、その原因を突き止める。これによって、特性の劣化を引き起こす原因を明らかにする。 2年度は、まず、電界印可時の結晶構造変化の評価を行った。その結果、ドメインのスイッチングは従来焼結体で知られているより早く、MHzの周波数は追従できる可能性が明らかになった。TEMによる微構造観察から、下部電極界面から膜厚方向に向かってドメイン構造を含めた微構造の勾配がある可能性が示唆された。 さらに繰り替えし使用時の劣化は正方結晶構造より、正方晶と菱面体晶の組成相境界の方が少ないことが明らかになった。 加えて、MEMSの関連デバイスであるチューナブルキャパシタの信頼性を明らかにするためチューナビリテイーの起源の探索も合わせて行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
TEMの使用は可能になったが、サンプルつくりのスキルの向上に時間がかかっている。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度には、当初計画の成果を上げたい。
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