研究課題
世界の気候は過去数年間で変容を遂げており、科学的にも今後気候変動の傾向は続いていくと報告されている。このような背景から、気候変動緩和に対するグローバル政策を提言するための国家間の努力が行われてきている。レジリエントなコミュニティーを作り上げていくには、公的・民間部門両方の参画が不可欠である。グローバル適応指標(Galn)は政策立案者が行動計画の優先順位の決定を行い、民間セクターに気候・生態系変動の影響に適応する機会をもたらすナビゲーションツールとしてGlobal Adaptation Instituteによって開発されたものである。本研究では次の項目を達成することを目的とする。1. スリランカ各地における持続可能性農業指数を開発する。2. スリランカ各地における持続可能性水指数を開発する。3. 上記の指数とCECAR-ASIA(アジア農村地域における伝統的生物生産方式を生かした気候・生態系変動に対するレジリエンス強化戦略の構築)プロジェクトからの結果の相関性を検証する。本年度の研究では特に「緑」と「青」色の環境要素について、衛星画像を応用して持続可能性指標をモデルすることが可能であることを確認した。本研究で使われたサステイナビリティ指標は、多くの変数から統計的に抽出されたものである。例えば、環境持続可能性指標(ESI : Enviromental Sustainability Index)は20のインジケータと68の変数から成り、変数分布における大体の異常値は希薄され、さらにZ値に変換される。インドではインディラ・ガンディ開発研究所(IGIDR)が作成した都市の持続可能性指数があるが、この研究は持続可能な開発指標の空間的要素について焦点を合わせたものである。これらの空間的要素は国レベル・地方レベルにおけるいかなる空間スケールにも適応することができる。つまり、開発指標の変容を評価するにあたり、使い勝手に優れていて、管理者や政策立案者にとって役立つものである。
1. 持続可能な開発指数についての研究のまとめとスリランカにおいてその応用を行う。2. 二つの国際会議で論文発表を予定している。一つ目は6月にアメリカ・カリフォルニア州で行われるiEMSs : 7th International Congress on Environmental Modeling and Softwareで、二つ目は7月にカナダ・ケベックで行われるIEEE Geoscience and Remote Sensing Symposiumである。
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Journal of Water Resource and Hydraulic Engineering (JWRHE)
巻: 3 ページ: 22-29
ISPRS International Journal of Geo-lnformation
巻: 印刷中(掲載確定)